インタビュー:トレイルランニング棟 真太郎 様

美ヶ原トレイルラン
信越五岳トレイルランニングレース110km
IZU TRAIL Journey
TOKYO八峰トレイルランニング
2018年 ウルトラトレイルマウントフジ 完走
2017年 八ヶ岳スリーピークス23km 総合20位
青梅高水山トレイルラン15km 総合8位

チームでやれば、切磋琢磨できるし、良い仲間とのコミュニティも広がります。

棟さんがトレイルランニングを始めたきっかけを教えていただけますか。

トレラン歴としては4年くらいです。トレイルランニングのことは雑誌などで知りました。面白そうだなと思って、靴やザックを買って、高尾山に行き、人がいないところを走ってみたら楽しくて、これ良いなと思ったのがきっかけです。調べたら大会もあったので、そのときは一人でしたが、エントリーもしました。自分がどのくらい走れるのか、自分の記録に興味があったんです。単純にレースはどんなものなのかという興味もあって出場しました。

初めて出た大会は、2014年の野沢トレイルフェスです。28キロのロングに出たのですが、完走はしたものの、こんなに辛いものなのかと思いました。でも、自然の中を走るのは楽しいし、これをもうちょっと楽に走れたらいいなという思いもあったので、もっと練習してまた大会に出ようと思いました。だから、モチベーションにはなりましたね。自分の力を試すというか、そんな場が新鮮で夢中になっていきました。

現在では距離がどんどん伸び、今年はUTMFにも挑戦されました。

UTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)に出たのは今年が初めてです。100マイルというのも初めての経験で、今までは信越の110キロが最長でした。応募したこともなかったのですが、記念で受けたら受かっちゃったような感じです。僕はどちらかというとミドルやショートが好きなので、100マイルはどうかと思っていたんですが、MFは別格です。単純に出たいと思いました。

結果は40時間でした。目標は33時間くらいだったのですが、いろいろありました。昼間暑くてバテたり、足が痛くて下りが走れず、けっこう歩いてしまいました。それに、最後のエイドで僕の靴が誰かに履かれていたんです。靴にセンサーがついていて、自分がどこを走っているかわかるシステムがあるのですが、それを見ると、自分がエイドを出ていることになっていました。ボランティアの方に事情を話したら、追いかけてくれて、間違えた人を見つけてくれました。そういったロスタイムもありましたし、ほかにもいろいろありました。UTMFはただでは完走させてくれませんね。これまでそんなに大きなトラブルもなくきていたので、逆に良い経験ができて良かったです。

マイルで自分の力のベストを出すのはやっぱり難しいですね。今まで睡魔との闘いはしたことはありませんでした。信越は110キロあっても走れるコースで、18時間くらいでゴールできるので、眠くはならないんです。UTMFでは2晩を越したのが辛かったです。けっこうきました。それに、力の出しどころ、抜きどころもあまりわかりませんでした。試走があまりできていなかったので、どこでどういうものが待っているのか、周りの情報からでしかわからなかったんです。やはり、経験がないと難しいところでした。

棟さんはチームに所属されていますが、チームに入ってトレイルランニングに対する気持ちは変わりましたか。

僕はトレランを始めて世界が変わりました。コミュニティが広がったんです。それはやっぱり、岩本町トレイルランニングクラブという良いチームに入れたことが本当に大きいです。良い選択だったと思います。3年前に岩本町トレイルランニングクラブ入るまでは一人でやっていて、僕のコミュニティの中にはトレランをやっている人がいなかったですし、ランニングをやっている人もいませんでした。チームに入りたいと思っていたところにちょうど募集がかかって、うまく入ることができたんです。そこはラッキーでした。

チームに入って、マイルやUTMF、そういったレースがあることも知りました。どちらかというと僕はショートが好きなので、その頃僕はマイルには出ませんでしたが、そこでチームのみんなと、ディスカッションしながら、切磋琢磨したところがあって今に至っています。

一人でやるのとチームでやるのでは、気持ちも全然違います。これからトレランを始めたい方にも、僕はチームに入ることをお勧めします。それがチームでも講習でもいいと思うのですが、要は、一緒にやる仲間がいたほうがいい。それはぜったいにそうですね。

練習はどのようにされていますか。

今は仕事が忙しくなってきたので、ほとんどチームの練習しかやっていません。毎週木曜日に練習があります。練習ではインターバル走もあるし、ペース走もあります。そういった走ることがメインの練習と、土日のどちらかで山に行くような練習をします。その2項を軸にして、あとは自分でジムに行ったり、朝に時間があったら走ったりしています。最近はそういう感じで組み合わせています。

トレランでの補給はロード以上に重要なものだと思います。補給についてはどのようにされていますか。

補給は重要ですね。とくに、MFのようなロングレースに出ると実感します。自分の中では、45分に1回必ず補給するようにしています。バリエーションも持たせるために、ジェルと固形物を織り交ぜることもかなり意識していますね。あとは、まずいものは食べません(笑)。自分が好きな味を取ります。

カロリー計算はそんなにしないのですが、食べるタイミングは意識しています。カロリー計算をしても、けっきょく状況で変わることが多く、考えてもしょうがないと思っています。それなら、時間で区切ったほうがわかりやすいですよね。45分でジェル1本だったり羊羹1個だったり、カロリーは若干違いますけど、まったく食べないという時間はなくすようにしています。

30分や1時間だったらどうかは試していませんが、だいたい45分ごとに取っていて、今までハンガーノックもないですし、過剰だとも思いません。45分が僕の中のベストな時間なのだと思います。

また、ジェルと電解質を取った後には、必ず水分を取るように意識しています。電解質で水の吸収が良くなるんです。水は多めに持っていって、ちゃんと取っています。

レースでの具体的な補給内容を教えていただけますか。

たとえばUTMFに出たときには、粉飴の100キロカロリーのジェル、マグオン、僕はマグオンのリンゴ味が好きなのでリンゴ味とカフェインが入っているもの、コンビニで売っているような羊羹、トレイルバー、ソイジョイ、あとは塩熱サプリなどを持っていきました。それをエイドごとに分けておいて、なるべく45分に1回取るということをやっていました。そのときは40時間くらいでゴールしたので、45分に1回だとかなりカロリーを取っていると思います。エイドの食べ物も食べているので、6000キロカロリーくらいでしょうか。

粉飴はいつ頃からお使いでしょうか。

粉末タイプの粉飴はけっこう前から知っていました。2年前くらいに、チームの誰かが粉飴を溶かして食べていると聞いたことがあります。

粉飴ジェルは、このあいだのITJ(伊豆トレイルジャーニー)で知りました。自分でつくるよりも、僕はこのジェルがすごくありがたいですね。仲間には自分でつくっている人もいて、やってみようかなとは思うんですけど、僕はものぐさなので(笑)。粉飴ジェルの味も僕に合っていて、飲みやすいですね。

コスパがいいので、僕は練習でも粉飴ジェルを使っています。練習のときでも、45分という時間は決めて取っています。練習でも同じにすることで、自分の調子が大体どれくらいかということがわかります。それが一つの基準になるんです。

トレイルランニングの良さはどの辺にあるのでしょうか。

どちらかというとアドベンチャー感覚という感じでしょうか。路面が変わるし、上りもあるし、下りもある。常に状況が変わる。マンネリ感がまったくないところに惹かれますし、やりがいがありますね。もちろん、気持ちが良いということもあります。登らないとわからない景色というものもあります。下りのスリルも好きです。転ぶ危険性もありますけど、そこでしか味わえません。そうした非日常を味わえるのが、トレランの良いところだと思います。

それに、トレランのレースは足が速ければ勝てるものではありません。このあいだ、青梅高水のレースで15キロの部に出たんです。僕はサブスリーも達成していなかったのですが、一桁の順位になることができました。確実に足が速い人でも山の下りは遅いとか、そういうことがロングになればなるほど如実に表れます。足が速ければいいというわけじゃなくて、いろんな要素が絡み合っているんです。補給もあるし、戦略もある。レースをやっていくと、そういうところが面白いなって思います。

30歳を超えると、成長するというよりだんだん衰えてくるものですが、そんな中で成長を実感できる。それが競技の良いところです。苦しいけどやるという原動力は、それをやりたい、やってみたいという、本当に純粋な気持ちですよね。

今年はどのようなご予定ですか。

6月末に美ヶ原があります。9月頭には、トライアスロンですが佐渡があります。クリック競争に勝てれば、信越の110キロにも出たいですね。12月にはITJがあります。それから、東京でやるTOKYO八峰という大会に毎年出ているので、それにも出ようと思っています。真冬はトレランがないので、その時期にはロードマラソンにも出る予定です。だから、レースばっかり出るような感じですね。

棟さんの目標をお聞かせくさい。

トレランに関しては、目標は表彰台です。一度青梅高水で年代別に入ったのですが、それ以上の長いレースで挑戦してみたいですね。ハセツネではサブテンが目標です。100マイルは、UTMFで完走はしたのですが出し切れませんでした。勝負したかと言われるとそうではありません。自分の納得いくかたちでやりたいというのも、目標ではあります。

あとはUTMB(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン)です。海外レースに出たいという思いがあります。もう少し先になるかもしれませんが、そこは40代になってからでもできそうなので、まずはスピードがあるうちにミドルレースに出ることを考えています。

トライアスロンではミドル完走です。トライアスロンを始めたのは、自分ができないことはなくしたいと思ったんです。僕は泳げなかったのですが、練習してオリンピックディスタンスは完走できるようになりました。今年はミドルに挑戦します。来年くらいでロング、最終的にはアイアンマンを目指したいと思っています。

こうして考えていくときりがないですね(笑)。お金もかかりますし。僕はスポーツが好きなので、アスリートごっこではないですけど、スポーツをしている自分が好きなんですよね(笑)。それもやっている理由です。

これからさらに広がっていく、素晴らしい目標をお持ちですね。今後のご健闘をお祈りいたします。

インタビュー:トレイルランニング越井 大志 様

2018年
3月 BIGMOUTH100(予定)
12月 トレラン益子(予定)
11月 OMM JAPAN(予定)
9月 信越五岳トレイルランニングレース(予定)
7月 OSJ ONTAKE100k(予定)
6月 SPAトレイル(予定)
5月 T.D.T(予定)
4月 UTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)(予定)
2017年
12月 トレラン益子
11月 OMM JAPAN
10月 KOUMI100
6月 スリーピークス八ヶ岳トレイル
4月 FUJI 4LAKES 100km
2月 東京マラソン 2:47:34(PB)

自由さとコミュニティ、それがトレイルランニングの魅力だと感じています。

トレイルランニングを始められたきっかけを教えていただけますか。

トレイルランニングは3年くらい前から。そもそもの走り始めたきっかけはダイエットです。高校まではテニスをやっていましたが、大学は文化系で陶芸をしていました。酒飲んで、たばこ吸って、社会人になってから太り出して、これはまずいぞ、と思ったわけです。その後はみなさんと同じように、はまってしまい今に至ります。走り始めたころは、5km走るのもやっとで何度もやめようと思いましたが、いまでは走れない日が続くと体調と機嫌が悪くなります(笑)
トレイルランニングには走り始めた時からずっと興味がありました。ただ、なかなかきっかけがなくて、トレイルのレースのペーサーをやってみないかと誘われたのが最初です。それで、信越五岳に初めてペーサーとして参加したのですが、それ以来、トレイルランニングに徐々にハマっていきました。

トレイルランニングの魅力はどこに感じていますか。

フルマラソンはどうしても自己ベストの更新ということがモチベーションになりがちなのですが、トレイルランニングはタイムだけではなく、人それぞれの楽しみ方ができるところが好きです。速い人もそうでない人も、一緒のレースに出た人たちは、みんな仲間といいますか、「あそこの登りきつかったよね」「あの景色やばかった!」とかいった共通の体験を話すだけで一気に親しくなれる気がします。トレイルランニングとそのコミュニティを通じて、良い仲間にたくさん出会うことができました。そんな自由さとコミュニティがトレイルランニングの魅力だと感じています。

普段のトレーニングはどうされていますか。

平日はロードかジムのトレッドミルで走っています。月間300キロを目標にしていますが、最近はあまり走行距離は気にせず、マフェトン理論と高強度の練習を組み合わせたトレーニングをしています。週末に時間が取れればトレイルで長時間行動するようにしています。また「岩本町TRC」というクラブの仲間と一緒にトレーニングに行って刺激をもらったりもしています。

栄養補給はどうされていますか。マラソンとトレイルランニングでは、補給の仕方は異なるのでしょうか。

ロードとトレイルではやはり全然違います。ロードをやっているときは栄養補給には無頓着で、そんなに意識していませんでした。行動時間が長いのが一番の違いです。
トレイルランニングで長時間山に入るようになって、やはり補給が重要だと実感するようになりました。同じ距離でも時間は倍くらいかかるし、アップダウンがあるので足の疲労も大きいです。いろいろと本を読んだり、人に聞いたり、今では栄養補給にすごく気を遣うようになりました。トレイルランニングには補給やトレーニング方法、ギアなど独自のこだわりを持つ人が多く、それを聞くのもまた面白いところですね。

粉飴はいつからご存知でしたか。お気に入りのレシピがありましたら教えてください。

レースでの試供品で、初めて存在を知りました。周りのトレイルランナーから粉飴で自作のジェルをつくる方法を教えてもらいました。
粉タイプに、水を入れずに、100%のグレープフルーツジュースで割るのが美味しくて好きです。100%シリーズでいろいろと試して、リンゴ、グレープもやりましたが、甘すぎず、酸味があるグレープフルーツがいいと思います。飽きずに飲めます。

越井さんにとっての粉飴の利点を教えていただけますか。

まずは携帯性の良さです。僕はレース中は100cal程度のジェルを45分に1本取るようにしているので、ロングレースで小分けの物を持っていくと、結構な量になってしまいます。粉飴の粉タイプは好きな味にできますし、自分でソフトフラスクに入れられるので携帯性が良く、ゴミも出ず、汚れません。小分けは、ゴミと手がべたべたするのが結構ストレスになるんです。500mlのボトルで粉飴をつくっていけば、カロリー的にはおそらく1日ぐらい余裕でいけます。
吸収の早さも利点です。きつい練習をしていて、いわゆるハンガーノックで全然身体が動かなくなった経験があります。ジェルだと、やばいなと思っても、取ればすぐに元気になる感じがします。おにぎりのような固形物ではなかなか動けるようにならないということが、身をもってわかり始めてきました。
価格もリーズナブルですよね。市販のジェルだと、練習ではなかなか気前よく使えないので、粉飴を使わせていただいています。そうやって練習で使っていると、本番でも安心して使えますし、身体に合わなかったというトラブルも防げて安心です。

今年はどんな1年にしたいですか。

100マイルレースをメインに考えています。昨年10月にKOUMI100というレースで初めて100マイルを完走することができました。今年は、100マイルを完走するだけでなく、体調と栄養を含めたセルフ・マネジメント力を身につけて、最後までレースできるランナーを目指したいです。
4月にはUTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)に出る予定で、今はそれがモチベーションになっています。秋は、信越五岳で100マイルを走りたいと思っています。昨年はペーサーで参加したのですが、今年は選手で出たいですね。
あとは3月と5月にはいわゆるレースとは違う、トレイルランニングを通じて出会った仲間がやっている100マイルのイベントがあるので、それも楽しみながら走りきりたいと思っています。

越井さんのお話を聞いて、経験の積み重ねが成長に繋がるのだと感じました。貴重なお話をありがとうございました。

インタビュー:トレイルランニング外池 翔太朗 様

2018年  6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン(予定)
4月 ウルトラトレイルマウントフジ(予定)
3月 佐倉朝日健康マラソン(予定)
1月 箱根100K×2DAYS 往路(112km)1位、復路(116km)2位 総合優勝
2017年 12月 房総半島横断トレイルレースCoast to Coast 70km 4位
11月 さいたま国際マラソン 総合7位
10月 手賀沼エコマラソン(ハーフ) 総合7位
10月 四万十ウルトラマラソン(100km) 総合5位
7月 OSJ ONTAKE100 100MILE 総合6位 20歳代男子優勝
6月 柴又100K(100km) 総合3位

マラソン、ウルトラマラソンを始められたきかっけを教えてください。

走り始めたのは5〜6年前です。仕事に就いて2年目くらいの健康診断で、かなりいろいろ引っかかってしまいました。体重も今より10キロくらい重くて、24歳にして高血圧、高脂血症、高コレステロールでした。それで、何か運動を始めようと思い立ちました。
いろいろなことをやっても続かなかったのですが、なんとなく1回走ってみたら面白くなりました。頑張って1ヵ月くらい走り続けてみたら、体調もだいぶ良くなってきました。それまでは、お腹が飛び出していて腰が痛いという、中年のような状態だったんです(笑)。腰が痛いのが治ったことに感動して、それからはけっこうトントン拍子で続けてこられました。

マラソンからウルトラマラソンへ、距離が長いものへとどんどん伸びていっています。

ランニングを始めて半年くらいでハーフマラソンを走りました。実は、ハーフマラソンを走れた時点では、練習で10キロも走れていなかったんです。レースに出てみて、自分は頑張れるんだということに気がつきました(笑)。10キロ走れなくてもハーフマラソンが走れたということは、今度は、ハーフマラソンが走れたのだからフルマラソンもいけるんじゃないか。そんな楽観的な感じで、走り始めて1年くらいでフルマラソンに挑戦しました。
ところが、マラソンでタイムを追求して順位を上げようとすると、圧倒的なスピードを持つ陸上選手のような人たちがたくさんいて、難しいことがわかりました。自分はもともと運動経験があまりなくて、陸上経験もゼロでしたから、そういう人たちとは争えないと思い、タイムはひとまず置いておいて、もっと長い距離を走って達成感を味わえば、きっと楽しいだろうと思ったんです。フルマラソンを走った半年後くらいには、ウルトラマラソンに挑戦しました。走り始めてから1年半くらいのことです。

初めて100キロに挑戦したときにはいかかでしたか。

完走できて、タイムも意外と良かったんです。初めてで9時間3分くらいでゴールできて、順位も20位くらいで、自分でも驚きました。でも、身体は本当にボロボロで、翌日から立ち上がれなくなってしまって、病院に行ったら疲労骨折だと言われました。そもそもその距離を走る筋力が備わっていなかったのに、無理してしまったんですね。
ウルトラマラソンを走ってみて、フルマラソンよりは意外と勝負になる世界かもしれないと、自分でも少しだけ期待が生まれました。その時はゆっくりでも根性で何とか完走しようと思っていたのが、今はサロマ湖や四万十で勝ちたいと思うようになってきました。さらに、最近は記録を求めるようになり、体重や食事など、いろいろと気を遣うようになってきました。

食事はどのようにされているのですか。

普段の食事から、カロリー計算とカロリーを取る割合は気をつけています。糖質やタンパク質の栄養の配分です。基本的には糖質6、タンパク質2、脂質2の割合で、トレーニングする日もしない日も、1日トータルで3000キロカロリーくらいに持っていくようにしています。
以前には、糖質制限のようなことを試みたこともあります。すごく苦しくて、仕事でも頭が回らなくなってしまい、趣味として走るのに無理が生じると思いました。糖質制限理論と普通に食べて良いという理論、どちらもありますが、自分のライフスタイルで考えたら、普通に食べるほうがストレスにもなりませんでした。実際にやり始めて特に身体の動きが悪くなることもなく、むしろ疲労が取れやすくなって、動きも良くなりました。自分に合っているのだと思います。今はたくさん食べています。

練習やレースでの栄養補給はどうされていますか。

自分は、練習でもほかの人よりジェルを多く摂るほうです。できるだけレースに近い状態で、練習をやっておきたいんです。どのくらいでエネルギーが切れるから、どのくらいで取らなければいけないのか。理論的に、どのくらいの運動で何キロカロリーといった計算もありますが、なかなか自分にぴったり当てはまりません。どちらかというと、主観的に選んでいます。
100キロのウルトラマラソンは、潰れなければいいところまでいけます。イーブンで走っていると後半にものすごく順位が上がるんです。ということは、ペースが落ちることさえなれれば、あるいは落ちるタイミングを遅くさえできればいいのだと気づきました。だから、練習で潰れる原因を探って、自分がなぜ落ちてしまうのか洗い出しておきたい。そうすると、栄養が大事だということがわかります。それで、練習のときからカロリー補給に関して、しっかり摂っていきたいと思っています。

粉飴はどのようにお知りになりましたか。使い方もお聞かせください。

粉飴ジェルは、川本さんに教えてもらって使い始めました。ジェルタイプをたくさん使っています。
今は、ロードのレースだと、1時間に粉飴ジェル1本100キロカロリーを取っています。トレイルでは、40分に1本程度を目安にしています。ロードとトレイルではエネルギーの消費が違うので、トレイルでは多めに取るようにしています。トレイルで1時間1本にすると、エネルギー切れを起こしてフラフラになってしまいます。
基本は、コンスタントに摂取するジェルをまず持っておいて、それに、ときどきブースター的な役割で使うカフェインだったり、アミノ酸系のサプリを別に持つようにしています。

粉飴にはどのような利点があると思いますか。

今までもジェルはいろいろな物を試しましたが、粉飴ジェルの最大の魅力は、何より安いということです。練習でも使いたいのに、1本300円する物だと躊躇してしまいます。ちょっと残せば次のレースでも使えるなとか、あと10キロなら持つだろうと思って、補給のルールを破ってしまうことがありました。粉飴は安いので、練習のときでも安心してどんどん使えますし、自分のルールに沿って取ることができます。
味もすごくいいですね。甘ったるいとどうしても気持ち悪くなってしまうので、酸味があって飲みやすいです。

練習はどのようにされていますか。

練習はほとんど1人でしています。練習でその時の自分の一番良いパフォーマンスを出して、それで身体がどうなるのか測っておきたいんです。たまに友達と行くのも楽しいのですが、練習である程度そういったことを計算しておきたいですね。どうしても周りに合わせてしまう部分があるので、そうするとなかなか調節ができません。
基本的には週に1回、仕事終わりに夢の島競技場に行って、トラックで練習しています。週末はひたすら江戸川の河川敷を走ったり、手賀沼を走ったりしています。それから、たまに山でトレイルです。
トレランではほとんど試走をしません。いきなり走るほうが、知らない景色を楽しめます。1回行ってしまうともったいないような気がするので、似たような標高でイメージがつかめるような山に行くくらいです。上りがどこまで続くのか辛くなることもあまりないので、あえて見なくてもいいかと思っています。

年間のレーススケジュールはどのような感じですか。

大小合わせて、年間15レースくらい出場しています。その中でも特に頑張りたいレースを3つ、4つくらいに絞って、基本的にはそこに合わせて、ほかは調整だったりします。
去年は、御岳の100マイル、柴又の100キロ、四万十川の100キロが、自分の中での勝負どころでした。今年4月にはUTMFに出場します。6月には、初めてサロマ湖ウルトラマラソンに出る予定です。UTMFとの間が1ヵ月半くらいになってしまうので、そこの調整が難しそうです。でも、本当に贅沢を言えば、サロマでトップ10くらいに入りたいと思っています。100マイルだと間2〜3ヵ月は調整し直したほうがいいと言われますから、そういう意味では難しいのですが、自分の中で、トレランだけ、ロードだけというように絞りたくありません。10月には、毎年出ている四万十川ウルトラマラソンがあります。

マラソンとトレイルランニング、どちらも楽しんでいらっしゃいます。どんなところが魅力ですか。

マラソンとトレイル、それぞれに良さがあって、どちらにも根本的に走るのが楽しいというところがあります。両方それぞれに楽しみたいと思っています。
トレイルをやるとロードの単調さがつまらなくなってしまうという話も聞きますが、自分は、単調なロードもそれはそれとして楽しんでいます。ロードの単調さが苦痛になることはそんなにありません。
トレイルはトレイルで楽しさがあります。やはり、普段見られない景色に出会えるのは楽しいですね。あとは自己管理です。自分の身体に対して研ぎ澄ませていないと、長いレースはできません。それを磨く意味で、すごく良い修業の場だと思っています。自分の身体と心に向き合える良い時間です。
走るようになってから、健康診断の数字は一変しましたし、身体だけでなくメンタル的にもすごくよくなりました。24歳の頃は仕事がかなり辛かったし、自信もありませんでした。仕事してはすぐに落ち込み、気分転換もうまくできずに悶々としていました。
それが、走るという趣味を持っただけで変わりました。走ること自体ですっきりするし、自分が誇れるものが一つ持てたような気がして、精神的にも明るくなりました。
今まで続けてこられたことで、もっと難しいことに挑戦しようと思えるようになりました。仲間もできました。走っていると、本当にいろいろな人と関わることができます。

走り始めてから、人生が大きく変わりだした外池さん。今後のご活躍を期待しています。本日はありがとうございました。

インタビュー:トライアスロン・トレイルランニング松岡 浩嗣 様

2018年  10月 龍馬脱藩マラソン(予定)、奥四万十ウルトラトレイル(予定)
9月 佐渡国際トライアスロン大会(Aタイプ)(予定)
6月 五島長崎国際トライアスロン大会(Aタイプ)(予定)
トライアスロン
2017年 五島長崎国際トライアスロン大会(Aタイプ) 総合15位、年代別優勝
Ironman Malaysia(Langkawi)
2016年 Ironman Asia Pacific Championship(Melbourne/Cairns)
Ironman Malaysia(Langkawi)
2015年 Ironman Japan
2014年 Ironman Malaysia(Langkawi)
Ironman Cairns
2013年 Ironman Cairns
2012年 Ironman Asia Pacific Championship(Melbourne/Cairns)
2011年 Ironman Korea
Ironman European Championship(Frankfurt)
2010年 Ironman Malaysia(Langkawi)
2009年 佐渡国際トライアスロン大会(Aタイプ)
Ironman Malaysia(Langkawi)
2008年 Ironman World Championship(Hawaii)
Ironman China
Ironman Malaysia(Langkawi)
2007年 Ironman Western Australia(Busseiton)
Ironman 70.3 Singapore
Ironman Malaysia(Langkawi)
2006年 Ironman European Championship(Frankfurt)
Ironman Malaysia(Langkawi)
2005年 Ironman Japan
Ironman Korea
2004年 佐渡国際トライアスロン大会(Aタイプ)
トレイルランニング
2016年 第一回奥四万十ウルトラトレイル(70km)
房総横断トレイル(70km)
2015年 第一回TOKYO八峰マウンテントレイル(34km)
2012年 第一回Ultra Trail Mt.Fuji(UTMF)(100マイル)
第一回八ヶ岳スーパートレイル(100マイル)
ウルトラマラソン
2012年 第19回四万十ウルトラマラソン(100km)
マラソン
2016〜2018年 高知龍馬マラソン
2011〜2013
2015〜2017年
龍馬脱藩マラソン

トライアスロンをはじめとしてトレイルランニング、ウルトラマラソン、夏山登山と幅広く活動されています。

トライアスロンとそのための練習が、今の私のアスリートライフの中心になっています。若き日の不摂生で88kgあった体重を落とすためにジョギングを始めて、2004年春にトライアスロンのショートタイプ(S1.5-B40-R10)に参加したのが初めてのレースです。その年の夏にはロングタイプ(S3.8-B190-R42)を完走し、以降、ロングディスタンスを中心にトライアスロン活動を継続しています。2010年、成績が頭打ちになった時期がありました。そこで、トレランを少しやってみたり、ウルトラマラソンに出てみたり、登山も始めました。

トレランは、友人に誘われて、2012年第一回UTMF(ウルトラトレイル・マウント・フジ)でデビューしました。結果は36時間、852人中169位でした。「初めてのトレランで100マイル完走!」は仲間内でそこそこ話題になったのですが、口の悪い先輩から「ビギナーズ・ラックだ」とからかわれ、その年の「八ヶ岳スーパートレイル(100マイル)」に連続参戦しました。スタートがマイナス5度、八ヶ岳の頂上はマイナス27度、完走率27.1%というとても厳しいレースでしたが、結果は25時間、510人中36位でした。その時、トレランも走れるぞと思いました。
それ以降は休止していましたが、2016年の奥四万十ウルトラトレイル(70km)は「父の生まれ育った村から母の生まれ育った町」までを走る、まさに私のためのレースと思い、帰省をかねて参戦しました。今後も、不定期ながらトレランにも参戦していきたいと考えています。
ウルトラマラソンでは、2013年の四万十ウルトラマラソンに里帰りを兼ねて初参戦し、9時間16分、934人中53位でした。それ以降は休止中です。

普段のトレーニングについてお聞かせください。

レースの半年くらい前から気持ちが入ってきます。身体はまだ動かないのですが、レースを意識します。練習の量を増やし始めるのは、4ヵ月くらい前です。
昔流行ったのですが、マフェトン理論というものがあります。簡単に言うと、180から年齢を引いた数値の心拍数で身体をつくるという理論です。たとえば50歳だとしたら、130の心拍数でじっくり身体をつくるという理論です。今の流行は高負荷・短時間の練習ですが、マフェトン理論は、むしろそんなに頑張ることなく長い間続けていきなさいというやり方です。私がトライアスロンを始めた14年前は、この理論が主流でしたので、未だにそれが抜けきらずに、4ヵ月前から練習を増やして、2ヵ月間くらいは低強度・長時間の練習を週末に集中してやっています。
2ヵ月くらいマフェトンのゆっくり長い練習をした後、いよいよ残り2ヵ月になったら、最初の1ヵ月では、強度を上げて、時間を少し落として練習します。たとえば、250km自転車に乗っていたところを、180〜150kmに落としてペースを上げるといった練習を入れていきます。1ヵ月を切るまではたまにインターバルを入れますが、直前に故障するのも嫌なので、1ヵ月前になったら入れていません。

チームや仲間の方と練習されることはありますか。

ゆっくり長くやる練習は、基本的に1人です。そうでないと、周りの人たちのペースで頑張りすぎてしまったり、結果、自分が狙った距離を踏めなくなってしまうこともあります。足が合っている仲間とは、趣旨が合えば一緒に乗ったりします。
ゴールデンウイーク及びシルバーウイークの年2回は、高知合宿に行っています。房総練習会もほぼ毎月実施しています。どちらも美味しいもの盛り沢山の最高の環境です。練習がてら景色の良い所に行き、美味しいものを食べるような練習が好きなんです。房総の方に行って海鮮丼を食べたり、穴子を食べたり、そばを食べたり。シーズンオフにはそんな練習がほとんどです。レースが始まると、1人の練習ではそれができますが、メンバーが増えてきてシリアスな練習になると、ご飯を食べる時間もなく、コンビニで簡単に終わらせることもあります。

粉飴はどのようにしてお知りになり、どのように活用されていますか。

数年前に、トレランをしている友人から「マルトデキストリン」の紹介を受けました。しかし、その時に購入したのは、他社製でした。水に溶けにくかったのと、濃度と味のバランスを探るのが面倒で使用を中断したと記憶しています。一昨年くらいから周りに粉飴を使用している友人が増え、粉飴(マルトデキストリン)の使用を再開しています。
私の粉飴の使用方法は3通りあります。1つ目は、「粉飴(ボトル1/3〜1/2程度)+アセロラウォーター」です。本当はグレープフルーツジュースに混ぜたいのですが、今年に入り高血圧治療のために降圧剤を服用しているため、アセロラウォーターに変更しています。
2つ目は、「粉飴3カップ+プロテインパウダー3カップ+水500ml」という使い方です。以前は、バイク練習ではプロテインを飲んでいたのですが、インターネットで「プロテインはしばらく経ってから、しかし粉飴は飲んですぐに筋肉の補修を始める」という記事を目にしてから、粉飴とプロテインを同量混ぜて、バイク練習時の補給を試行しているところです。
3つ目は、粉飴ジェルです。昨年の後半頃に友人から分けてもらい、使用を始めました。粉飴ジェルは小さいし携行しやすいのがいいですね。今年に入り、ロングライド後のブリックランで実戦に則したトライアルを始めています。粉飴ジェル100kcalを4本持てば、20km走れます。5kmに1本です。それまで使っていたジェルは、カロリーは180ありますが大きさもあって、バイクジャージはブカブカになってしまうし置き場がありませんでした。カロリーは上かもしれませんが、携帯性で見たら断然粉飴ジェルですね。

トレーニング、レースにおける栄養補給についてお聞かせください。

先日行った、バイク180km(ave.30km/h)、ラン20km(ave.5:30/km)という練習メニューを例にしてお話しします。
バイクパートでは、①粉飴+アセロラウォーター約700ml、②粉飴+プロテイン+水、約500mlで摂取しています。今は冬ということもありますが、朝食の他は固形物なし+粉飴ベースの2ボトルの水分で、後半まで一定のペースを維持することができました。ランパートでは、バイク終了後にあえて固形物は摂らず、水分補給とアイスコーヒーでリフレッシュしてランに移りました。3km前後で空腹感が高まってきましたが、5km毎に粉飴ジェル100kcalを摂取することにより、今の時期としてはまずまずのペースで20kmを終えることができました。
以前は、体重を落とすため朝食を食べずに150kmバイクに乗るという、バカなことをしたこともありました。けっきょくそれで故障してしまい、マッサージの人にも、身体がカスカスだと言われてしまいました。どう考えても、食事をしないで乗るのは無理があります。最近はプロテインを混ぜたり、粉飴も摂り始めました。

本番では、これまではパワーバーを使っていました。現地でカフェイン入りを選んで買っています。今は国内でもカフェイン入りが手に入りますが、以前は手に入らず、海外戦に行くときに現地で探していました。粉飴ジェルにもカフェイン入りがあったらいいですね。
今年は、実戦でも粉飴を上手く活用していきたいと思っています。実戦に向けたこれからの練習会や合宿等では、集中して練習する時の補給メニューの中心として、粉飴の効果的な利用・摂取方法を探っていきたいと思います。粉飴の有効性・コストパフォーマンスには疑う余地がありません。

トライアスロンもトレイルランニングも人気が増してきています。松岡さんがトライアスロンを始めた頃と今では変化がありますか。

トライアスロンを始めてから14年ですが、あっという間です。この間まで初心者の部類だったのが、気がついたらもう50歳を越えていました。
トライアスロンもトレランも、競技人口は増えてきていると感じます。37歳でトライアスロンを始めたときに佐渡に出たのですが、そのときの佐渡のAタイプの平均年齢が、たしか40歳以上でした。14年前に始めたときは、37歳なんて若造だったわけです。今はたくさんのチームがあって、華やかに楽しそうにやっています。時代が違いますよね。

今年のレースでの目標を教えてください。

今年は、五島長崎国際トライアスロン大会バラモンキングと佐渡国際トライアスロン大会、両方出たいと考えています。バラモンでは、昨年、エイジ50代で優勝することができました。今年も連覇を狙って、昨年以上の成績を収めたいと思っています。佐渡は、昨年は気がついたら申し込みが終わってしまっていました。申し込みがまさか一週間だとは思っていなかったんです。今年は気をつけます(笑)。

素晴らしい目標ですね。トライアスロン歴14年の松岡さん、本日は豊富なご経験をお話しくださり、ありがとうございました。

インタビュー:トレイルランニング村田 諒 様

2018年  信越五岳110km (予定)
大雪山ウルトラトレイル80km (予定)
STY92km (予定)
2017年 FTR50km 総合5位
上州武尊スカイビュートレイル75km 総合4位
野沢トレイルフェス27km 総合16位 年代別3位
スリーピークス23km 総合12位
比叡山インターナショナルトレイルラン50km 総合18位

トレイルランニングを始められたきっかけをお聞かせください。

もともと運動は好きで得意なほうではありましたが、著しく走るのが速いという感じではありませんでした。トレイルランを始めたのは4年ほど前で、21歳の頃です。きっかけは、社会人になったときに周りに運動している方がいて、マラソンを一緒に始めたんです。走り始めて1年ちょっとでサブスリーを達成できて、そこから俄然楽しくなりました。目標を設定して、練習することでどんどん走れるようになっていくのが楽しかったんです。今では、だいたい2時間50分くらいで走っています。マラソンを始めた半年後くらいから、トレイルランを始めました。マラソンも続けていますが、今はトレイルランがメインです。マラソンはベストを狙って調整するというより、練習の一環として、一定のペースでどれだけ走れるかというチェック的なところが大きいですね。

トレイルランの魅力はどのようなところですか。

マラソンだとどこのコースを走ってもほとんど平らで、同じ42.195キロをどれだけ走れるかがテーマになるのだと思いますが、トレイルの場合、コースによって強み弱みがかなり大きく出るのと、工夫できる幅がロードよりも多いと思います。
ロングレースになると単純に走力では決まらなかったり、栄養補給、メンタル、勝負どころ、上り下りの得意不得意、コースレイアウトといったところで、工夫できる幅がマラソンよりもあります。年齢を重ねてから始めても、マラソンに比べると上位に食い込める可能性がかなりあるので、そこが好きで突き詰めてやっていきたいと思っています。そうした魅力はトレランをやり出して気づきました。

トレランをはじめる前は、山を走る競技があることすら知らなくて、マラソン仲間に旅行がてら一緒について行ったのがはじまりでした。最初は苦しくて、食べられなくなってしまい、終わった後に吐いてしまいました。そこから、どうして吐くのか、どうしてマラソンで勝っている人にトレイルで負けるのかを調べ出しました。それで練習や食べるものを変えたら、身体も成績も本当に変わっていきました。そうしたトレイルの変化の振り幅がマラソンより大きいところが、好きでやっています。
それに、練習が苦ではないんです。大人になって、時間もそれなりにつくれて、練習できているということもあると思います。今は本当に楽しいです。勝ちたいのもそうですけど、楽しくてやっています。
また、ゴールした後、温泉があればそこで美味しいものを食べますし、後泊して観光することもあります。そんなことも魅力の一つです。その目的で、あまり行ったことがない海外、九州や北海道の大会にも足を運びたいと思っています。

普段のトレーニングについてお聞かせください。

1カ月にだいたい400〜500キロ走っています。内訳で言うと、平日に10〜15キロを週4回くらいです。4回のうち少なくとも1回は、高強度といわれるインターバルトレーニングや坂ダッシュといった、追い込むようなトレーニングを行っています。土日には40〜50キロくらいのトレイルです。だいたい7〜10日に1回休むようなかたちでトレーニングをしています。
トレイルでは高尾に行くことが多く、あとは飯能、鎌倉です。今住んでいるのが世田谷区なので、そこから1時間半くらいのエリアによく行きます。半分以上は1人で行きますが、「岩本町トレイルランニングクラブ」というチームに所属しているので、そこでの練習として複数で行くこともあります。

トレーニングやレース時のエネルギー補給についてお聞かせください。

平日朝練習するときは、できるだけ脂質代謝を高めるために補給などは行いません。走る前は朝ご飯もほとんど食べず、練習後に炭水化物とタンパク質を摂取するようにしています。基本的にはロングレースをメインにしているので、糖質に頼るだけではなく脂質代謝を高めるという意味で、練習中の補給はジェルだけというかたちにはしていません。ロングトレイルのときは、固形物とジェルを組み合わせて補給をしています。
今までは、食べるもので走るスピードが変わるなんて、気にしたこともありませんでした。食べ続けないと走れなくて、それこそジェルをずっと食べていないと、エネルギー切れを起こすようなこともありました。その後、少しずつ糖質だけに頼らないで走る練習をしてきました。そのおかげで糖質を取らずとも、ナッツのようなものだけでも、長時間走れるようになってきました。もちろんそういったときにも、念のためジェルなどはつくって持って行っています。

粉飴はどのようにしてお知りになりましたか。また、村田さんオリジナルのメニューなどありましたら、教えてください。

レースに出たとき参加賞としていただいたのが、最初に知ったきっかけです。今までは練習には市販のジェルを持ち歩いていたのですが、それだとどうしてもお金がかかっていました。粉飴の場合、1パックにかなりの量が入っていて、自分で好みの味もつくれます。カロリー的にも他のものよりも安くつくることができます。
使い始めの頃は、つくるときにダマになってしまったり、配合量がわからなかったのですが、1回バランス良くつくれてからは、かなり調子よく使えています。
レース以外にもロングトレイルの練習のときには持つようにしています。事前に家でつくって、小さなソフトフラスクに入れて使っています。
私がよくつくるのは、お湯と粉飴を溶かして、そこにBCAAサプリというレモンライム味のものを混ぜるやり方です。たまにヨーグルトに入れたりもしています。周りで、メダリストの粉と粉飴を混ぜてつくっている人がいるのですが、自分の場合は普段使っているフレーバー付きのサプリがあったので、それを組み合わせながらいろいろ試しました。それで、一番飲みやすかったレモンライム味のサプリに辿り着きました。

エネルギー補給には、年間でどれくらいのコストをかけていますか。

自分はけっこう買っているほうだと思います。たぶん月に1万円弱くらい、年間で10万位は使っていると思います。回復系とジェル系は半々くらいです。エネルギーとして純粋に飲むものとしてはそのくらいです。
トレイルランはエントリーフィーもそうですし、移動、宿泊、用具にもかかります。月に400〜500キロ走っていると靴もすぐにだめになってしまうので、買い換えもします。治療もあります。お金は本当に使ってしまっていますね(笑)。

今年の参加レース計画をお聞かせください。

今シーズンは、4月に「STY(UTMFの半周の競技、STY=SHIZUOKA To YAMANASHI)」に出る予定で、それを前半のメインレースに置いています。冬期は走り込みシーズンにしているので、STYの調整レースとして、3月に「古河はなももマラソン」を入れています。「UTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)」にももちろん興味はあるのですが、得意なのが80〜100キロくらいで、まだ100マイルで自分が勝てるという自信が持てないので110キロで勝負したいと思っています。
もう一つメインにしているのが、9月にある「信越五岳110キロ」です。STYが終わったら少し休んで、信越に向けてレースを月に1本くらい、50〜100キロの間で1〜3本くらい入れたいと思っています。国内では「ROCKIN'BEAR黒姫トレイルラン」か「スパトレイル」あたり、海外では韓国かマレーシアのレースを検討しています。仕事の予定もあって未定ですが、1本は海外のレースに出たいと思っています。毎回同じというより、いろいろなレースに出たいと思っています。そうした計画を立てるのも好きなんです。そんな風に、ランニングと関係ないところに追及するところがあるのも楽しいのかもしれません。

今後の目標についてお聞かせください。

まずは、1年間かけて信越五岳110キロで入賞したいというのが、今年1番の目標です。今25歳ですが、20代のうちに100マイルでも入賞できるようになりたいというのが中期的な目標です。30〜40代では世界的なウルトラトレイル・ワールドツアーなどで、年代別の入賞も目指していきたいと思っています。マイルは年齢を重ねてもまだまだ早くなれます。先ほど言ったように、走力だけでは決まらない要素がかなり多いからです。今のうちからそういったロングを経験しつつ、走力も高めて、30代、40代はマイルで戦えるようになりたいと思っています。

トレイルランニングの魅力を笑顔で教えてくださり、楽しさが伝わるお話でした。村田さんの今後のご活躍をお祈りいたします。本日はありがとうございました。

インタビュー:トレイルランニング大野 洋子 様

2018年  9月  信越五岳トレイルランニングレース100マイル(予定)
7月  OSJ ONTAKE100(予定)
5月  阿蘇ラウンドトレイル(予定)
2017年 9月  朝霧マウンテンオリエンテーリング
7月  OSJ ONTAKE100
2016年 11月 日光国立公園マウンテンランニング30km
9月 信越五岳トレイルランニングレース
(天候不良のため110kmから103kmに変更)

どのようなきっかけでランニングを始められたのですか。

10年くらい前に、そろそろ運動でもしないとぶくぶく太ってしまうな、と感じたのが最初のきっかけでした。何か運動しようと考えていたとき、マラソンを始めた会社の先輩に誘われて、いきなり5キロの大会にエントリーさせられたんです。
練習期間が1週間しかなく、シューズも持っておらず、まずはシューズを買いに行き、近所の公園にちょうど1キロのジョギングコースがあったので、試しに走ってみました。マラソンの走り方を知らないので、ダッシュで1周しました。思い切り走ったその1周がきつくて、これを5周?!と思って驚愕しました。そこから始まりました。
結局その後は筋肉痛になってしまい、あまり練習ができないまま、大会当日をむかえました。とりあえず会社の先輩の背中が見えなくならないようにと、何とか頑張って走り切りました。冬の大会だったのもあり、走り終わった後、すぐに風邪をひいてしまいました。
学生の頃、部活動でバスケットボールをやっていたのですが、怪我をしてからまったく運動はしておらず、20年のブランクがありましたが、こんなに体力が衰え、運動ができなくなっている自分に、すごくショックを受け、悔しさから走ることを続けていました。

その後トレイルランにチャレンジされたわけですね。

所属したチームのランニングの練習で、夏は暑いので、高尾山など近くの山に走りに行きました。涼しいし、楽しいとは思いましたが、そのときはその程度でした。普段の練習はロードを走り、夏だけ山を走る。そんなことが何年か続き、2012年、自分が目標としていたフルマラソンのサブフォーを達成してからは、マラソンのタイムを競うことがすごく嫌になってきました。もう走るのを止めてもいいかなと思いました。そんなとき、山が楽しかったことを思い出したんです。
1人でトレイルランの大会にエントリーしました。大会ですと、周りに人もいて、コースもわかるので安心だと思いました。家からわりと近場だった長瀞宝登山の、16キロのレースを見つけて走りに行きました。トレイルランもいきなり大会からでした。
その初めてのレースで女子11位になれたんです。走り終わった後はつらかったですが、それでも楽しいと思いました。その頃はまだトレイル界に女子が少なかったこともあって、マラソンでは到底取ることができない10何位を取れちゃったという感じで、それもまた楽しさの一つでした。

去年はどのような1年でしたか。

去年は、なかなか走る気になれず、練習不足だったこともあり、出場したレースでは、転倒して膝を強打し、途中でリタイアしてしまいました。走らずに楽しめることはないかと考えていた時に、山の中で地図とコンパスを用いて、山野に設置されたポイント(コントロール)を通過して、ポイントや所要時間を競う野外スポーツの一種であるオリエンテーリングや、ロゲイニングに興味を持ちました。詳しい友人がいましたので、地図読みを教えてほしいとお願いし、毎月山に行き、地図読みをしながら歩きました。秋に2本、その友人と大会に出場したのですが、走らずに、歩きながら地図を読んで回りました。とても楽しかったです。
今年は、走る年にしたいと思っています。走らなければという義務感のほうが大きいですが、100㎞を超える大会に2本はチャレンジしたいです。その後は、海外のロングレースにも一度出てみたいですね。

粉飴はどのようにしてお知りになりましたか。使ってみていかがでしたでしょうか。

粉飴は、ハセツネの安全走行講習会で一緒だった駿谷さんが、粉タイプを使っているのを見て知りました。いろいろと調合しているのを見て、「何それ?」という話になり、少し分けていただきました。それを自分の好きな味で調合して、ハセツネの当日にも使い、すごく助かりました。これはいいなと思い、それから使うようになりました。
それまでは、市販のスポーツドリンクの粉しか使ったことがありませんでしたが、粉飴は、調合する他のもので、味や成分などいろいろ試せるところがいいと思いました。今日は酸っぱいのが飲みたい、濃くしたい等、体調によっても自分がつくりたい味は変わりますから。
粉飴ジェルもさっぱりとしていて、好きな味です。今はトレーニングに行くときにもけっこう使っています。トレーニングにはおにぎりを持っていきますが、粉飴ジェルは吸収が非常に良いので、必ず予備で持っていきます。思ったよりも汗をかきすぎていたり、少し疲れてきたときには、さっとジェルを取るようにしています。そんな風に手軽に取れるところが便利ですね。

トレイルランニングでは、栄養補給がレースに大きく影響するといいます。どのようなことに気をつけていますか。

一番はカロリーです。私は体脂肪が少なく、燃やすものが少ないので、人より消費が早いため、多めにカロリーを取らなければなりません。一度ダウンしてしまうと、復活するのが本当に大変です。エネルギーが切れてくると、筋肉が固まってくるというか、身体が重くなってしまいます。早め早めに栄養補給をすることが大事です。
感覚ですが、トレイルランで6時間程度行動する場合、1000〜2000キロカロリーくらいは持っていきます。おにぎりやジェルだけだと重くなってしまうので、粉タイプを持っていき、水を足して混ぜます。そのため、自分用にいろいろ混ぜた粉をつくっています。
ジェルの場合は、小さなフラスクボトルに入れて、そこに水を足します。そのままではなく少し薄めて飲んで、カロリーと一緒に水分も取っています。
それから、グミも好きでよく使います。グミは走りながらでも食べられるので、すごく楽なんです。ジェルはべたついたりしますが、グミはそれもありません。袋にいくつか残っても袋を折ってポケットに入れられますし、エネルギーが詰まっているグミはすごく便利です。粉飴味のグミがあったら嬉しいですね。

普段の練習はどのようにされているのですか。

個人的な集まりや、イベントの練習会に参加しています。週に2回くらいはスピード練習や筋肉に負荷をかけるような練習をし、週末は長い時間動き続けることを意識した練習をします。ロードや河川敷、林道を走ることもありますが、近場の飯能や高尾山のトレイルに入って走ったり、地図を読みながら歩いたりもします。
天気が良いときには登山にも行きます。スピードを求めない登山は好きです。去年は、南アルプスや北アルプスにも行きました。山頂にたどり着いた時の達成感、絶景は格別です。重いものを担いで歩くのは大変ですが、登山をするようになって、トレイルランの時の上りが少し強くなった気がします。
トレイルランを始めた頃は下りが大好きで、楽しくてしょうがありませんでした。レースでは前の人に追いついてしまい、下りきれないフラストレーションを感じていました。ただ、下りで足を使ってしまい、上りではスピードが出ずにどんどん抜かれていました。今は、どちらかといえば、下りが苦手になってきています。登山をするようになり、それなりに上れるようになったので、下りにそこまで力が残らないのかもしれません。

トレイルランと登山はどっちに対してもトレーニングの一環です。トレイルランをやるにしても登山が必要だし、登山をやるにしてもトレイルランがためになります。それプラス、ロードを走る練習もトレーニングの一環です。その三つがトライアングルで回っている感じがします。
トレイルランを楽しむためにはロードを練習しないといけないし、登山を楽しむためにももちろんロードを練習します。トレイルランの、荷物が軽くてどこまでも走れるという点をもっと伸ばすためには、登山の重い荷物で長い時間歩くトレーニングをします。基本的な脚力、スピード、スタミナ、すべてが必要で、それが三つ揃ってはじめて全部が回ります。
トレイルランと登山の二つは楽しいのですが、楽しみがないのがロードです。スピードを求めている人であれば、マラソンでタイムを出せれば嬉しいのでしょうけど、私はスピードを求めていないので、ロードは本当にトレーニングだけです。他の二つのためにロードの練習をしています。

挑戦し成長すること、達成感、景色、変化、そしてスポーツとして、本当に楽しんでいらっしゃいますね。

私は、フルマラソンを走るときにも時計をしないんです。時間は気にしません。気にしたくないのです。トレイルランは高低差、天候等、色々と条件も違うので、あまり時間を気にしなくて済みます。トレイルランのそんなところも好きです。
上り終わったあとの綺麗な景色、空気、そういった良さももちろんありますが、なんといっても、走り続けなくていいというのが良いところです。上りはみんな歩きますし、トレイルランのそんなメリハリが好きですね。
トレイルランのレース自体は苦しいものでもあります。楽しみながら苦しさを乗り越えて、また楽しさを感じる。そして、何といってもゴールの達成感ですね。喜びを感じたいために、苦しい思いをしているのだと思います。そうでなければトレーニングもできません。
絶景も、すごく苦しい状態で見るより、少し余裕がある状態で見たいものです。その余裕もトレーニングがあるから生まれるものだと思っています。
会社では小さな事に悩んだりもしますが、山に入っていると、こんなにちっぽけなことを考えていたなんて、バカだな私って思うんです。その繰り返しです。

トレイルランと登山、共に楽しまれている大野さん。両者を通して山の楽しさを教えていただきました。今日はありがとうございました。

インタビュー:トレイルランニング北見 淳 様

2018年  古河はなももマラソン(予定)
UTMF(予定)
トレニックワールド彩の国100マイル(予定)
24時間マラソンin東京ゆめのしま(予定)
OSJおんたけ100マイル(予定)
富士登山競走(予定)
OSJ KOUMI 100マイル(予定)
Formosa Trail(台湾)(予定)
IZU Trail Journey(予定)
2017年 トレニックワールド彩の国110K エイジ優勝
柴又100K エイジ3位
所沢8時間耐久 エイジ2位
トレニックワールドinおごせ・ときがわ30K エイジ2位
2016年 武蔵野4時間インターナショナル・リレーマラソン ソロ男子総合優勝
トレニックワールドin外秩父43K エイジ優勝
飯能アルプス〜奥武蔵丸山スーパートレイルラン エイジ3位
OSJおんたけ100マイル エイジ優勝
2015年 柴又100K(60K) エイジ2位
OSJおんたけ100K エイジ2位
UTMF エイジ6位
Fun Trail 50 エイジ2位
2013年 柴又100K(60K) エイジ4位

現在55歳だとお聞きしていますが、以前からランニングをされていたのでしょうか。

特に走るスポーツをやっていたわけではありません。2012年、50歳の時の人間ドックの結果が思わしくなくて、何とかしなければと思ったのがきっかけでした。走り始めたのが50歳過ぎで、大会に出始めたのが2013年からです。
30歳くらいから、イワナ釣りにはまって、沢を登ったりしていました。スポーツではないのですが、身体を動かすという意味で、渓流釣りはけっこう大きかったと思います。ゴルフなども含めてもともと外に出ることが好きで、インドアではありませんでした。

走り始めて翌年には早くもレースに参加されていらっしゃるのもすごいですね。

走り始めた頃は特に目標はなかったのですが、走っているうちに少しずつタイムが上がってきて、走ることそのものがすごく楽しくなりました。走り始めてから20キロくらいの公園を走るレースに出たことがあり、その時にもっと走れると思って、柴又の60キロに出ました。それは嫌になるくらい辛かったのですが、いきなり4位になれました。
ロードで60キロ走れたのだから、山の60キロもいけると思い、65キロの大会でトレランデビューしました。上り下りでボロボロになり、ぼろ雑巾のようになりました。最初の10キロで身体が終わっていました(笑)。

なぜロードからトレイルランに移行されたのでしょう。

練習で山に行くと最低でも5〜6時間走るのですが、1日山で走っていても時間を忘れるくらいです。ロードだったら2時間走ったらへとへとですし、つまらないのですが、山に行くようになってから、トレランが良いと思うようになりました。
トレラン関係で友達もたくさんできました。何かあったら怖いし、危ないということもありますから、2〜3人で行くようにしています。我々は「ROB」と言っているのですが、RunしてOnsen(温泉)入ってBeer飲んで帰るんです(笑)。それが週末のイベントです。

普段のトレーニングはどうされていますか。

普段は家に帰ってから走っています。平日の夜、外で飲まない日は10〜15キロくらい走っています。練習は毎日ではなく、去年走ったのは220日くらいでした。土日は山に行くか、大会に出るか、必ず走っています。

競技をやる中で、栄養の必要性についてはどうお考えですか。また、どのようにして粉飴をお知りになりましたか。

栄養についてはネットを中心にいろいろ調べました。レースの時にも必ず1時間おきにジェルを取っていました。そうしないと最後にはバテてしまうんです。その実感があるので、補給はこまめに取るように心がけています。特に長いレースほど大事だと思っているので、無理をしてでも、最後の最後まで入れるようにしています。
粉飴との出会いは、市販されている補給用のジェルの主原料がマルトデキストリンと書いてあったので、インターネットででそうした原材料を調べていったら粉飴にヒットしました。それから、粉飴を使って自分でドリンクやジェルをつくっている人のブログに行き着いて、2014年から自分で作り、使っています。

早い段階から粉飴をご存知だったのですね。現在、粉飴はどのようにお使いですか。

粉タイプでは、使い方を3つに決めています。やはり自分に合った味というものがあると思いますので、一番登場が多いのは、粉飴とレモン果汁を入れて溶いたものです。昔はそこに蜂蜜を入れたりしていましたが、甘くなるので、けっきょく今は粉飴とレモン果汁だけです。
2つ目はナイト用です。最近はポーションタイプの濃縮されたコーヒーが出ているので、それを溶いたものを使っています。カフェインが入っているので、ナイトレースの時には欠かさず持って行きます。非常に苦みがあるので、甘いものに飽きたときにも取りやすいんです。
3つ目は、邪道なのかもしれませんが、天つゆやそばつゆを適度に薄めたものと粉飴を溶いています。みたらし団子のあんの味に近くなるんです。日本人だからでしょうか。最後の最後に取れなくなってきたとき、醤油味が体に入るんです。さらに塩分も取れるので、理にかなっていると思っています。
粉飴ジェルは、実はあまり使っていません。ジェルより、粉タイプを自分でつくって入れるほうが好きです。それに、粉飴ジェルに限らないのですが、パッケージの角がけっこう尖っていて、メッシュが切れて穴が空いてしまうことがあります。それで端っこをハサミで切ったりするのですが、それもまた面倒ですので、今度はジェルを一つずつ出してボトルに入れてみようかと思っています。

レースでの粉飴の取り方を教えてください。

たとえば、先々週に上野箱根往復のレースに出場したときの補給では、片道117キロくらいのレースで、350ccのものを、先ほどお話しした3種類の味で1本ずつ計3本つくりました。粉飴はかなり濃く溶くので、量は相当入っています。可能な限りカロリーを取りたいので、溶ける範囲ギリギリまで入れます。
溶いたときは白っぽくドロドロしているのですが、冷蔵庫に1晩置くと透明になってきれいになります。ジェルをイメージして、どろっとした感じにつくります。3本つくるのに1袋(1キロ)では足りないですね。ですから、合計で4000キロカロリーは超えていますね。
3本違うものをつくるのは面倒なので、まとめてつくってペットボトルに入れて、冷蔵庫で凍らしておきます。濃度が濃いので、固いのですが、完全には凍りません。

これまで、エネルギー補給での失敗などはありましたか。

けっこう前のことです。僕は粉飴オンリーなのですが、保険で市販のジェルを持っていたことがあったんです。粉飴はボトルに入れれば好きなときにすぐ飲めます。でも、市販のジェルは飲むのがけっこう面倒なんです。開けなければいけないし、ゴミも残ります。それが面倒くさくて、補給が遅れてハンガーノックになったことがあります。もう、ザックを降ろして出すのが面倒なんです。なるべく降ろしたくないので、粉飴を刺しておいて、本当に降ろすときはエイドにしています。

50歳で始められてからまだ5年ですが、トレイルランを始める前と今ではどのような変化がありますか。

身体がまったく変わりました。67〜68キロくらいあったのですが、10キロくらい痩せました。ただ体脂肪率は10%切ることはありません。長いレースの場合、ある程度の蓄えが必要なのだと思います。
体調もすごく良いです。人間ドックで悪かった数値も、びっくりするくらい良くなりました。コレステロール値、内臓脂肪はまったく問題ありません。ROBセットで走っていますし、僕の周りの走る仲間にはとんでもない酒飲みばかりなので、肝臓だけはあまり変わっていませんが(笑)。

これからトレイルランを始める方は、脚力等、どのような条件が必要でしょうか。

特に条件はないと思います。むしろ、僕が最初にトレランを始めたときはボロボロになりました。楽しく走れるというよりは、どこまで出し切ったかだと思っています。
それに、完走しても苦しかったことはすぐ忘れてしまうんです。完走しても、次の日にはもう達成感がありません。次はどのレースでボロボロになろうかなという感じです。
それでどんどん長いものにいってしまうんですよね。これだけ長い距離を動けるということは、人間だけに許されていることです。人間にしかできません。四つ足じゃないからできる、人間だからできることだと思います。

今後のレースはどのようなご予定ですか。

今年は例年より絞って少なくするつもりです。大きなところではUTMFに出場します。僕は、トレイルはUTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)のためにやっています。先週には試走もしてきました。これから4月の本番まで、ナイトを含めて最低でもあと4〜5回は試走に行きます。
他にも出てみたいレースが、今は2つあります。月並みですがUTMB(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン)です。みなさん、UTMFの次はUTMBだと言います。今年は外れてしまったのですが、50代のうちはTDS(UTMBのレースのうちの一つ)を走って、60代になったらUTMBを走りたいと思っています。
あとは、トルデジアンという330キロ150時間のレースです。もうすぐエントリーが始まるので誘われているのですが、まだ完走する自信がありません。
長い距離のレースに出たいという思いがあります。フルマラソンではサブ3ですが、やはり年々スピードがなくなってきているようです。ロングレースではスピードをあまり求められないのと、装備やペース配分を含めた戦略で、体力ではぜったいに勝てない若い人とも勝負ができるのがいいところだと思います。

50歳からトレイルランを始められた北見さんですが、ご活躍の場が世界へと広がっていきそうです。今後のご健闘をお祈りいたします。本日はありがとうございました。

インタビュー:トレイルランニング西内 宮佳江 様

2018年 6月 五島長崎トライアスロン(予定)
4月 UTMF(予定)
2017年 武田の杜トレイル 5位
斑尾トレイルランニング4位
トレニックワールドin彩の国100km5位
木更津トライアスロン エイジ優勝
2016年 FunTrails50km 3位
富士山原始林トレイル優勝
陣馬山トレイル 年代別優勝
木更津トライアスロン エイジ優勝
2015年 トレニックワールドin おごせ・ときがわ ミドル優勝
陣馬山トレイル 年代別優勝
木更津トライアスロン エイジ優勝
2014年 陣馬山トレイル 年代別優勝

トレイルランニング、トライアスロンの両方でご活躍されています。

トレランのほうが出ているレース数は多いのですが、年数でいえば同じくらいで、トレラン5年、トライアスロン4年くらいになります。
大学の時はチアリーディングをやっていて、身体を動かすことは好きで、以前岐阜に住んでいた頃、会社の人に誘われて登山をしたことはありました。

2008年会社の友人に誘われて参加した東京マラソンが初めての大会です。今は3時間半を切るくらいですが、その大会では6時間近くかかりました。それまではマラソンなんてやったことがなく、そんなに練習しなければいけないものだとも思わず、練習は8キロを3回走っただけ、半分くらいで足が痛くなってしまい、あとはずっと歩きました。終わった後は足が痛いし、気持ちよかったとは言えませんでした。
同時期に通い始めたジムでスタジオプログラムに参加していたのですが、そのときにできた友人の中に走っている人がいて、仮装して出るような遊びの駅伝に出たり、地元のハーフマラソンに出たりはしましたが、真剣にやるわけではありませんでした。

トレイルランニングとは、どうやって出会われたのですか?

2012年くらいに雑誌かネットでトレイルランというものを知って、会社の友人と高尾山に行ったことがありました。それがすごく楽しかったんです。トレランの楽しさを知り、マラソンの大会に出たこともあったし、自然と大会に出てみたいと思うようになりました。それでジムの友人を誘って、初めて17キロくらいの短いトレランの大会に出場しました。その初めての大会で入賞することができ、ますます楽しくなりました。

トライアスロンはどのようなきっかけだったのでしょうか。

通っていたジムの友人が、昭和記念公園のスプリントのレースに出たんです。私も誘われたのですが、自転車は高いし、敷居が高く感じて、絶対にトライアスロンはやらないと思っていました。
あるとき、彼らが北海道のアイアンマンに出て、それをフェイスブックで見たときに感動して、やっぱり私もやってみたい!と思い始めました。それで、その年の昭和記念公園のスプリントディスタンスの大会に初めて出場しました。そのときはバイクも借りもので、靴も普通のランニングシューズでした。それがトライアスロンのデビューです。
スイミングも未経験でしたが、スイムがプールで行われる大会だったので、何度も足をつきながらなんとか泳ぎきりました。そんな状況でしたが、年代別で入賞できたんです。それで、私、トライアスロンもできるかなと(笑)。トライアスロンもやってみたくなって、2013年の冬には自転車を買いました。

トレイルランニングとトライアスロン、練習はそれぞれどうされているのですか。分けて練習されるのでしょうか。

週末はバイクか山で、平日は夜にランニングかスイムの練習をやります。練習量は人に比べたら少ないほうです。私は朝が苦手なので朝練はしません。故障が多いので、あまり追い込まないようにしています。
トレランのレースは毎月、多いときは毎週のようにでたこともあります。練習が苦手な分、レースが練習だと思って臨んでいます。レースだったら走らざるをえませんから。トライアスロンは出るレースの数は少なく、4年間やって年に2回ずつです。

トレイルランニングは非常に過酷なスポーツです。誰でもできるものではないと思いますが。

しんどいですが、私ができるくらいなので誰でもできると思います。あとはやはり根性です。楽しさは、苦しさを乗り越えた後の達成感です。
私はロードランニングが苦手です。ロードを走っていると色々な所が痛くなってきますが、山は身体に優しいです。山は空気もいいし、景色もいい。苦しさもありますが、やっていて楽しいですね。トレランをやっていると脚力がついて早く歩けるようになるので、まさかこんなところにといったような場所でも日帰りで行けたりします。槍ヶ岳を日帰りで登ったり、八ヶ岳をぐるっと1周回ったりと行動範囲が広がりました。
トレランで苦手なのは夜です。何かがでてきそうで怖いんです(笑)。ライトにもこだわらなければならないし大変ですが、長い距離のレースだと夜になることが多いので、克服しなければいけない課題です。

粉飴との出会いを教えてください。お使いになってどれくらいでしょうか。

3年くらい前にトレランの練習で知り合った方に、「ジェルは高いけど、マルトデキストリンで同じ成分の粉飴というものがある」と教えてもらい、粉飴のことは知ってはいました。その頃から男性たちは粉飴を使っていて、粉飴の話を熱心にしていました。みんな使っているんだなと思いましたが、私自身はそこまで興味を持っていなくて、使うことはありませんでした。
そもそも、当時はきちんと栄養補給をしていなくて、エイドにあるもので済ませたり、ジェルを持っていっても使わないこともあるくらいで、カロリー計算もしていませんでした。ただ、足がつってしまうことがあり、その対策としてジェルを摂っていました。市販のジェルはハチミツのように濃かったり、甘すぎたりして、あまり味が好きではありませんでしたし、値段の割に効果を実感することもありませんでした。
2016年の木更津のトライアスロン大会に出たときに、参加賞として粉飴をもらいました。その大会ではエイジ優勝したので、賞品としてさらにたっぷりもらいました。それでもあまり使わなかったのですが、粉飴ジェルの試作段階のものをいただく機会があり、味がさっぱりしていてすごく気に入りました。周りで1時間毎に補給するという話をよく聞いていたので、軽い気持ちで使ってみたら本当によかったです。それから粉飴ジェルを使っています。

粉タイプの粉飴はどのようにお使いになっていますか。

去年のアイアンマンレースのバイクパートの補給として、粉とクエン酸を混ぜて使ってみました。最近バイクの練習中に周りの人達から、粉飴を使い始めてお腹がすかなくなったとよく聞くので、これからは粉タイプをもっと使いこなしていきたいと思っています。
粉飴ジェルはとても重宝しています。粉飴ジェルは飲んだ瞬間にパッと明るくなるんです。吸収が早いからでしょうか、本当に不思議なのですが、なんだか目が覚める感じがします。足がつりそうなときにも、飲むとつらないのです。今は、1時間に1本、40グラム100キロカロリーのジェルを飲んでいます。

トレイルランニングやトライアスロンでは多くのカロリーを使うと言われています。練習を含めレース当日では、栄養についてはどのようにされていますか。

実は深く考えてなく、カーボローディングもしていません。粉飴も、足がつる対策としてのインパクトのほうが強いかもしれません。そもそも長時間の練習をするようになったのも2年くらい前からなのですが、練習の前に朝しっかり食べるとお腹が空かないので、やはり栄養補給も大事だと最近では思い始めました。

今、トレイルランニングの人気が非常に高まっています。これから始める方にはどのように楽しさを伝えますか。

ロードランニングをやっている人がトレランを始めたりして、人数は増えていると思います。私が誘う場合、基本的にはランニングなどやっている方を誘いますが、トレランのハードルは全然高くありません。トレランにはいろいろな楽しみ方があります。普通に、「トレラン出ようよ!」って言いますね。私が誘った方は、「えー!?」と言いながらもけっこう皆さん出てくれていますよ。上りは基本的に歩きだし、山は景色もいいし、ロードよりも絶対に楽しいですから。エイドも楽しめるし、遠征するときはみんなで行くとより楽しいです。プランニングの段階から楽しくて、出たいレースがありすぎて逆に葛藤するほどです(笑)。

今後参加されるレースの予定を教えていただけますか。

今年は2月に短いトレイルレースに出て、その2週間後にフルマラソンを走る予定です。それから、UTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)があります。6月は五島トライアスロンに出ますが、その前にも短い距離のトレランに出たいと思っています。7月以降はまだ考えていません。
去年肉離れを起こしてしまい、今はようやく歩けるようになったところで、なかなか練習ができていません。UTMFも出られるか不安ですが、今は出る予定でいます。2年前に出たときは、天候が悪くて距離が短縮になったので、100マイルを走ったことはありません。ですので、今年は何としても出たいです。
ただ、UTMFのような長い距離にも出たいのですが、自分の中では、70キロくらいまでが向いていると感じています。体力的なこと、暗くなる前に終わることなど含めて、70キロくらいまでが一番結果が出せるようです。

これからもトレイルランニング、トライアスロンを続けていかれそうですね。

もちろん続けていきたいです。体力の衰えはまだあまり感じないものの、故障は多くなってきました。今年は、数多くのレースに出るのではなく絞っていきたいですね。絞ったからといって結果が出るとは思っていませんし、同じ大会でも年によってコンディションも変わるのですが、去年の自分よりは少しでも早くなりたい。そんな気持ちを持っていたいと思っています。

西内さんのお話を聞いて、トレイルランニングそのものが旅なのだと感じました。トレイルランニング、トライアスロンの楽しみ方を教えてきたいただきありがとうございました。ご活躍をお祈りいたします。

インタビュー:トレイルランニング福田 聡 様

2018年 9月 信越五岳トレイルランニングレース 100マイル(予定)
4月 ULTRA-TRAIL Mt. FUJI (170km)(予定)
3月 TRANSLANTAU 2018[香港] (103km)(予定)
2月 東京マラソン(予定)
2017年 9月 信越五岳トレイルランニングレース 100マイル(短縮102km)
7月 おんたけウルトラ(100km)
6月 SPA TRAIL-Shima To Kusatsu(72km)
5月 トレニックワールド 110km in彩の国 (117km)
2016年 12月 IZU TRAIL Journey (72km)
9月 信越五岳トレイルランニングレース 110km (短縮103km)
6月 SPA TRAIL-Shima To Kusatsu(72km)
2015年 10月 日本山岳耐久レース ハセツネCUP (71.5km)
2014年 12月 長瀞アルプストレイルレース16km (初トレイルレース)
11月 つくばマラソン (初フルマラソン)
7月  わかさぎマラソン[青森](初ハーフマラソン)

福田さんは、トレイルランを始めて約3年だそうですね。トレイルランを始められた経緯を教えてください。

子供のころや学生時代は、体育会系というよりは文化系でしたから、まさかこのようなことになるとは思っていませんでした。はじめは、健康と体重コントロールのためにジムに通い、少し汗を流すだけで満足していました。転機は友人に「ジムもいいけど、外を走るのも気持ちいいよ」と誘われてロードで走り、外で走る気持ちよさを知ってしまったことです。そこから半年で一気にトレイルランまで行きつきました。ロードに出たのが46歳の6月で、初ハーフマラソンは7月末の青森わかさぎマラソン、初フルマラソンは同年11月のつくばマラソンでした。
ハーフマラソンの後、11月のつくばマラソンに向けて走り方の勉強しようと思って手に取ったランニング雑誌で、ハセツネとトレイルランが2ページくらいで紹介されていました。それまでは、登山にはスピード感がなくてあまり興味を持てませんでした。
そんなとき、アウトドアのスポーツ用品専門店で、スピードハイクというウルトラライトな装備で速く歩くタイプのテント泊登山のイベントツアーが開催されるのを知りました。トレイルランナーの石川弘樹さんも同行するイベントでした。当時は登山靴もトレランシューズもザックもテントも何も持っていませんでしたが、やってみたいなと思って、急いで装備を一式揃えました。そして8月に八ヶ岳を1泊2日で25kmくらい走破するイベントに参加しました。7〜8kgの装備を背負って初めての高速ハイクですから、下りでは怖い思いもしましたが、山歩きがとても気持ちよく、知り合った仲間に感化されてしまいました。これがトレイルランの入口だったと思います。

初めてのトレイルラン、初めてのレースはどのようなものでしたか。

トレイルランのデビューは、それからすぐの10月に御嶽山で行われたイベントでした。主催はトレイルランニング用品を手掛けているサロモン社で、シューズやザックすべて貸してくれる初心者向けのイベントです。転びもしましたが、自然の中を走るのが楽しく感じられ、そこでトレイルランの印象も大きく変わりました。参加する前は、山の中を走り続けるつらいイメージでしたが、実際にはそれぞれのペースで走り、歩きたいときは歩き、ゆっくり休憩をとって楽しみながらゴールを目指すものでした。マラソンのように走り続けないといけないわけではなく、気合と根性で乗り切る体育会系というよりも、自分なりの楽しみ方でいいことがわかり、ますますトレイルランに興味がわきました。
そして、初のレースは12月の長瀞アルプス。宝登山を登る16kmの短距離レースでした。それでも事前に2回も試走したほど、恐る恐るエントリーしたのを覚えています。後で知りましたが、距離が短いレースが初心者向けというわけではなく、スピード勝負の超快速レースになるのだそうです。先頭の選手たちのスピードには驚きましたが、このレースも想像以上に気持ちよく走ることができました。

ハセツネの安全走行講習会にも参加されたそうですね。

次は4月のハセツネ30Kにエントリーしようと思ってホームページを見ていたら、ハセツネが主催する安全走行講習会があることを知りました。それは約半年を通しての泊まりがけもある講習で、まだトレイルランの経験や山の知識に乏しく、恐怖感にとらわれていた自分にとって、山についていろいろな勉強する良いチャンスだと思いました。その講習会を全うするとハセツネカップへのマーシャルとしての出場が認められ、さらに30Kで1000番以内に入ると秋に開催される70Kのエントリー優先権がもらえるのです。しかし、講習会への参加にも選考があります。自分の希望だけで決まるものではありませんが、安全走行講習会の申込書を出すだけ出してみて、もし入ることができたら30Kに出て1000番以内を狙い、少し怖いけれど秋の70Kにも挑戦してみようか、と目標が膨らみました。そうして運を天に任せてみたら安全走行講習会の選考を通過し、30Kでも850番くらいでフィニッシュできたのです。
安全走行講習会での収穫は、山に関する知識やトレランの技術だけではありませんでした。一緒に練習できる仲間ができたことがとても大きかったです。いまでも仲良くさせてもらっている藤田さん駿谷さんと出会ったのも安全走行講習会でした。70Kは必ず夜走ることになるのですが、当時の私は夜の山に入ったことも走ったこともありませんでした。そんな中、仲間がナイトトレイルを企画してくれたりしました。一緒に準備して、訓練してくれる仲間がいるのはありがたいことで、あのとき安全走行講習会に参加したことで、本格的にトレイルランにはまっていくことになったのだと思います。

福田さんは、練習やレースでの栄養補給量をどのように計算されていますか。

45分ごとに100kcal程度摂取が目安と聞きますが、私はそこまで厳密にカロリー計算はしていません。ただ、ハンガーノックにならない程度にきちんと取ろうという意識はあります。レクリエーション的なイベントや短距離レースの場合には、荷物の重さや補給量は大雑把に決めていますが、長距離レースの場合には、距離とタイムから必要なカロリーを計算し、持っていく内容と量を考えます。どのタイミングで何を補給するか、ジェルと固形物のバランスをどうするか、携行する水分の最適量はどれくらいか、ドロップバックで預けるかどうか、などを検討します。先日の信越が20時間で6900キロカロリー、5月のトレニックワールドが29時間で9000キロカロリーでしたから、普通の人の5日分くらいの食事量でしょうか。それだけ消費していたら、きちんと栄養補給しないと死んでしまいますよね。私は進むのに精いっぱいなときはジェルを開封するのも面倒になり、補給を後回しにしがちですが、もっと頻繁にとらないといけませんね。トレランをやっている人はやせ型体型なので、体脂肪をエネルギーにできません。体脂肪がない分、栄養をしっかり取らないと、本当に筋肉からとられてしまいます。

どのようなきっかけで粉飴を知ったのですか。

私は駿谷さんから教えてもらいました。同じレースに参加したときに、前泊で同室だった駿谷さんが、翌日の準備をするときに何かをシャカシャカ振っていました。気になって聞いてみたら、それが粉飴でした。自分好みでアレンジができて、値段が安いから、トライアスロンの人たちもよく使っているということでした。

普段はどのように粉飴を活用されていますか。

補給にはおにぎり、薄皮パン、市販のジェルを使っていましたが、これに粉飴も加えました。ザックの中に粉末の粉飴を入れたボトルを用意して、エイドで飲み物と混ぜます。エイド以外でも動き続けながら栄養をとる必要があるトレイルランにおいて、粉飴ドリンクはハンガーノック対策として有効です。手に持てるボトル入りのドリンクなら、ジェルや固形物の開封が面倒な私でも、栄養を手軽に頻繁に取ることができます。粉飴を使うようになってから、栄養不足になるのが解消された感じがします。補給のたびに開封しなくてすみ、カロリー計算がしやすく、粘度や味を自分好みにできる自由度の高さがアスリートに支持されているのでしょうね。今後は、自分にあった配合や量、とるタイミングなどをもっと追求しようと思います。

今後はどのようなレースに出られる予定ですか

2018年は、2月に東京マラソン、3月に香港のトランスランタオという100キロのレースを予定しています。それから4月には抽選に当たったUTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)に出ます。あとは、優先出場権を持っている信越五岳トレイルランニングレースですね。去年は100マイルが台風で103kmに短縮になってしまいました。新設されたコースが険しくて、103kmでも制限タイムがギリギリで、もし100マイルだったら足切りされていたと思います。今年はもう少しグレードアップして臨みたいです。

福田さんがお伝えしたいトレイルランニングの魅力はどういうものでしょうか。

私は年を重ねるほど、ロードより山に行くほうが楽しくなっています。トレイルランニングをここまでやろうと決めていたわけではないのですが、何となく始めたら楽しくて、仲間にも恵まれ、みんながやっているなら自分にもできるかもしれないと思って続けてきました。みなさんおっしゃることだとは思いますが、30kmでも100kmでもレース中はとてもつらくて、エントリーした自分を恨むのですが、フィニッシュすると言葉にできない高揚感と達成感を味わい、その1時間後には次のレースについて考えてしまいます。また、トレイルランの魅力は、自分との闘いや自分と向き合う時間、特に夜の山を歩いたり走っていたりするときの何とも言えない空気感です。長い距離で楽しいのは、やはり夜です。もちろん晴天での絶景も素晴らしいのですが、日常では感じられないような、暗闇と静寂は特別なものがあります。

トレイルランニングをやってみたい方に、ここだけは気をつけてほしいということはありますか。

とにかく、安全に楽しく、自然を満喫しましょう。それに尽きると思います。トレイルランは準備ができていれば楽しめるスポーツです。それぞれの意識を安全、装備、身体の備えといったことに向けてください。準備というのは体力的なこともそうですし、ギア的なこともそうです。準備が不足していると不安になったり、何かあったときに大変なことになってしまいます。とにかく、楽しむためにも準備をしっかりしましょう。あとは、無理をしないことです。無理せず、自分のペースで楽しんでいただきたいと思います。

トレイルランニングを心から楽しまれているのがよくわかりました。ありがとうございました。

インタビュー:トレイルランニング織田 隼人 様

2018年 Tor Des Giant(予定)
Ultra Trail Mount Fuji (予定)
2017年 ハセツネカップ 71.5km
OSJ ONTAKE100 100km
2016年 IZU Trail Journey 72km
上州武尊スカイビューウルトラトレイル 129km
2015年 Fun Trails Round 秩父 100km

織田さんがトレイルランを始められたころは、今ほどメジャーではなかったと思います。あえて、山を走るトレイルランニングを志向されたのは、どのようなきっかけがあったのでしょうか。

私はエンジニアの仕事をしていて、日中はデスクワークなのでまったく体を動かしません。社会人になってそのような生活を3〜4年していたら体重が増えてしまいましたので体を動かしたいと思い、まずジョギングを始めました。ところが、人工物のアスファルトの上を走っていても、エンジニアマインドから離れられないと感じたのです。それは、私が富山県の山の麓で生まれ育ち、幼いころから山に親しんでいたことも大きく影響していると思います。そのうち、道ではなく山を走るスポーツがあると聞いて、トレイルランの団体ツアー参加したのが出会いでした。山道を走るのは楽しくて、オン・オフの切り替えにもなり、1人でも山に走りに行くようになりました。しばらくは1人で練習して、レースに出たりしているうちに仲間が増えてきて、今に至っています。

織田さんは現在、どのようなトレイルランのレースに出ているのですか?

日本で開催されているトレイルランニングでレースの数が多いのは40〜50kmのもので、100km以上になると数が限られているのですが、私は70〜100kmくらいレースが好きで年に3〜4回程参加しています。また、トレイルランの友人たちと地方に遠征に行き、レースだけではなく、その土地を観光したり美味しいものを食べたりするのも、大人の遠足のようで本当に楽しいです。
来年は、2年に1度開催される「トランスジャパンアルプスレース(TJAR)」(富山湾から日本アルプスを縦走して太平洋側の駿河湾まで8日以内で走るレース)があります。約415kmという長さと大きな高低差によって、国際的にみても過酷なレースといわれています。過酷ゆえに書類選考や予選会は大変厳しいのですが、山岳長距離縦走レースの最高峰ですし、何より私は日本アルプスの絶景が大好きなので、是非出場してみたいと思っています。

トレイルランニングが今人気を集めていますが、どのようなランニングスポーツと考えればよろしいですか?

陸上のトラック競技やマラソンなどは1秒でも早いタイムを目指すストイックさがあると思いますが、トレイルランニングは遊びの要素が強いスポーツだと思います。忙しい日常を離れながら、山を走りながら季節の移り変わりを感じたり、綺麗な景色に感動したり、見知らぬコースを探検したりといろいろな楽しみ方があると思います。
それでも山を走るなんてきついし、敷居が高いスポーツと思われる方が多いですが、初心者向けの10kmくらいのレースは歩いても完走できます。また、日本は山が豊富で数百mの里山から、3000m級の日本アルプスまで遊べるフィールドは無限大にあります。四季折々の山の景色を楽しむハイキングやトレッキングの延長にあるスポーツだと考えて、気軽に始めていただきたいと思います。

普段はどのような練習をされていますか?

私の平日の練習は基本的に夜で、週に2〜3回はロードを走ります。5〜20キロほどの距離を、目的に応じたペースで走ります。平日の夜に自宅から比較的近い高尾山で練習することもあります。夜の高尾山は、昼とうって変わって静寂そのものですし貸し切り状態で、楽しいですよ(笑)。
週末は季節に応じてあちこちの山に行きます。春は桜が咲くような里山、初夏は新緑を楽しみながら徐々に雪解けと共に徐々に標高を上げていきます。夏はレースには出ずに、軽量テントを持って北アルプス・南アルプス数日かけて縦走します。そして秋は、紅葉が美しいところを巡り、トレイルランをしながら山の四季を楽しみます。冬はトレイルランとして山に入れないので、トレイルランを楽しむために体力づくりとしてマラソンをしたり、山が恋しくなった時はスキーを楽しんでいます。

練習のときの栄養補給について教えてください。

脂肪燃焼を目的とするなら空腹で走ってもかまいませんが、負荷をかけた練習をするにはエネルギーが必要です。空腹で練習してもパワーが出ないので、私の場合はロード10km走る練習なら、例えば必要最低限の100kcal程度をとってから体を動かします。おにぎりなどの固形物だと消化に時間がかかってしまいます。エネルギー吸収が早く、脂っこくもなく、少量ですむものとして、私は粉飴ジェルを使っています。粉飴を練習前に使うのは、とてもおすすめです。練習が終わった後は、普通の量の食事をします。

補給するカロリーの量を、どのように計算で決めていますか?

私は、時間あたりの消費カロリー×時間で計算します。10時間程度のレース中に補給するカロリーをこのように計算します。
400〜500kcal×10時間=4000〜5000kcal
そこからレース前の食事で体内に蓄えている分を差し引いた数が補給カロリーです。私の場合は、1500kcalを目安にしています。
4000〜5000kcal-1500kcal=2500〜3500kcal
さらにエイドでの補給分も考慮すると、10時間のレースの場合は3000kcal程度を自分で用意します。
私はトレイルランの選手の中では若いほうで、しかも体が細いので、筋肉に蓄えられるエネルギーが少ない方です。また、ほかの方が寒く感じる気温でも、半袖半ズボンでないと暑く感じるほど体温も高いので、自動車でいえば燃費が悪く、普通の人よりたくさんカロリーを消費してたくさん動くタイプのようです。恐らく、脂肪燃焼によるカロリーよりも食事からのカロリーを多く使うタイプなのだと思います。ですから、カロリー摂取量はほかの人より多いと思います。

栄養補給のタイミングは、どのように設定されていますか?

大まかには、事前に計算した時間当たりの補給カロリー量を補給します。登りで歩いたりするタイミングで補給することが多いです。あとは自分の体と相談して、微調整をしながらとります。お腹がちょっと辛くなってきたらしばらく控えて、ペースも落として、復活してきたら少し摂るといった感じです。レース後は、基本的にはドカ食いです(笑)。

織田さんは粉飴にはどのような利点があると思いますか?

第一に、粉飴の原料がマルトデキストリンであることです。マルトデキストリンには、血糖値が急激に上がらないという特徴があります。私の場合は、血糖値の急激な低下と疲労が加わると眠くなりやすく、注意力が散漫になり、思わぬ怪我などの危険性も高まります。ですから、血糖値を急激に上げすぎないということは重要で、マルトデキストリンは、血糖値の上昇や消化が緩やかなのが良い点だと思います。
第二に、粉飴は自分の体調や天候に合わせてさまざまなアレンジができることです。普段は、スポーツドリンクにクエン酸と粉飴を混ぜたドリンクを愛用しています。ジェルと水を混ぜたり、粉末の粉飴と水を混ぜたりします。また、暑い日は薄めにし、寒い日は濃いものと薄いものの2種類を作っておくなどの濃度に変化をつける工夫も可能です。私は走っている最中でも好みの濃度が変わるので、濃いめのボトルと水だけのボトルを2本用意して、自分で調整しながら補給します。

新商品の粉飴ジェルについては、どのような感想をお持ちになりましたか?

長いレースのときは、粉飴ジェルと粉末の粉飴から自作したジェルを持っていきます。自作ジェルが空になったらエイドで粉末を入れたドリンクを作りますが、丁度いいタイミングでエイドがあるわけではありません。そういうときに補給できる粉飴ジェルは、とても便利です。普段は100kcalのジェルを愛用していて、長い上りが続くときにペースを落としてジェルを食べながら登ります。50kcalのジェルが出たときには、何に使うんだろうと思いましたが、いざレースに持って行ってみると意外に使えることがわかりました。体が元気なときは100kcalの粉飴ジェルがいいのですが、疲れてくると一度に100kcalも摂れなくなるのです。その点50kcalのジェルは、ちょっとした登りでもさっと飲めますし、レースの後半のこまめな補給にちょうどいい量だと感じました。

本当にハードなスポーツという印象がありますが、トレイルランの楽しみ方を教えてください。

山を走るというと、きつそうなイメージが先行して、自分にできるだろうかと不安になる方が多いようです。しかし実際には、自分のペースで進み、美しい景色を見ながら休憩したりとハイキング的な要素もかなりあります。季節ごとにベストな山域や標高の場所に行き、体を動かし、現地のグルメを楽しんで、温泉に入って帰ってくるという楽しみ方もあります。グループで行くなら、午前中の早い時間から山を歩いたり走ったりし、山あいの温泉に入ってビール飲んで、帰りの電車でまた盛り上がりながら帰ってくるなんて楽しそうですよね。一人で行けば、長い距離にチャレンジしたり、未経験のルートを開拓したり、それはそれで楽しいものです。平日に週末にどこに行こうか考えているだけでもワクワクします。トレイルランには、いろいろ楽しみ方があると思います。
年齢で悩まれる方もいらっしゃるようですが、トレイルランの仲間は40代、50代が多いので心配はいりません。中には30代もいますが、40代、50代の方が多いので、私は若い人ももっとトレイルランニングを楽しんでといつも思います。レースへの参加でなければ、山に行く交通費の1000円程度で1日楽しんで帰ってこられるのですから。

未経験者からの「一緒にトレイルランをしたい」というご相談に、織田さんはどのようなアドバイスをされていますか?

一緒に山に来るからにはやはり安全が大事なので、最低限の体力は必要です。ゆっくりでかまいませんからロードを10km程度走れるようになってからトレイルランを始めることをおすすめしています。最低限それをクリアすれば、トレイルランは誰でもできるスポーツです。それに、走ってみれば、10km走る体力をつけるのはそれほど難しいことではないことがわかると思います。また、山を走ることだけを目的とせず、トレイルランを通じて風土を知り、日本の豊かな自然を五感で楽しんで欲しいと思います。

より多くの方が、トレイルランを始められるといいですね。また、2018年の織田様のご活躍に期待しています。本日はありがとうございました。

インタビュー:トレイルランニング大木 克彦 様

2018年 富士山頂往マラニック 往復(予定)
ONTAKE 100(予定)
ウルトラトレイルマウントフジ (予定)
2017年 フロストバイマラソン ハーフ
富士山頂往復マラニック 往復
ONTAKE 100
2016年 群馬サファリ富岡マラソン
日本山岳耐久レース(ハセツネ)
おんたけウルトラトレイル100

トレイルランを始めたきっかけを教えていただけますか。

実は、以前椎間板ヘルニアに発症し、その対策で運動を始めたのがきっかけです。
学生時代はマラソンや水泳といった運動とは縁が無く、特にこれと言った運動習慣はありませんでした。そして社会人になり、不摂生な生活が続いた結果、30台半ばにて椎間板ヘルニアという病気を発症させてしまいました。この症状が収まる間は歩くこともままならず階段の上り下りでさえも苦痛となる状態が約半年ほど続きました。
当時、治療中の主治医にどうしたらよいかと聞いた時、先生から「手術よりタバコをやめて運動をするなどの生活習慣の改善が必要だ」とはっきり言われ、それから運動を少しずつ始めました。
最初は、お年寄りの方々に交じって、プールで歩くことから始めました。症状が良くなってくると、徐々に走り出し、マラソンの距離を走るようになりました。そして自転車を買い、トライアスロンを始めました。当初はトライアスロンを趣味に活動していましたが、冬はトライアスロンもできず、冬のシーズンオフトレーニングをどうしようかと思っていたときに、山を走るトレイルランというものがあると知り、トレランのレースに参加し始めました。トレイルランニングのレース自体、当時は珍しかったのですが、出てみたところ、広大な自然や天候、そして毎回変わる状況の変化に刺激を受け、どんどんトレランへの道にのめり込んで行きました。
体質改善をしようと決断したのは30台半ばですから、本格的に競技に出られるようになってからは6〜7年です。まだまだ初心者ですね。

最初に参加されたときの印象はどうでしたか?

イメージとはまったく違いました。本当にきつかったです。苦しさの中にも、少しの幸せを感じていくスポーツだと思います。通常の登山ですと、1日10キロ程度歩くわけですが、トレイルランニングですと、1日30キロは走りますので、2日先の世界にたどり着けます。
マラソンとの比較で言えば、ハーフマラソンを完走できたときに、10キロのトレイルランニングに出ることができるぐらいの感覚でしょうか。ちょうど走破する時間が同じぐらいです。

筋力トレーニングも積極的に行われています。

椎間板ヘルニアになってしまったこともあり、予防の意味も含め、筋力トレーニングを日々行っています。また、マラソンなどの長距離走だけやっていると、長距離選手としての体型になりがちなので、筋トレもあわせて行っています。
また、私の妻が管理栄養士なので、食事のケアやアドバイスを妻がしてくれます。私の身体の半分は妻がつくったようなものです(笑)。
ですから、どちらかというと筋トレをメインしているので、トレイルランニングのレースには、年に何回かしかエントリーはしていません。筋肉の量を増やすための食事やカロリー摂取をしていますので、体重が重くなってしまい山で走ることが難しいんです。そのため本番のレース前3〜4ヶ月前から減量してレースに挑むので余り多くは出ることができません。1回の減量幅は大体6〜7キロ位で体脂肪は16%より10%以下に調整し大会へ挑みます。

粉飴を知ったきっかけを教えてください。

筋トレを本格的に始めたころからなんですが、 ある時、飲んでいるプロテインの成分表を見たら殆どの成分がマルトデキストリンとホエイプロテインということを知り、マルトデキストリンについて調べてみました。
その結果、マルトデキストリンは、砂糖などに比べて吸収が早いので、これはいいものだと確信し、粉飴という商品と出会いました。
また、私は甘いものが好きではありませんので、甘くないのでたくさん摂取できますし、カロリーも十分にあります。しかもなんといっても価格が非常に安いので、私にとってこれ以上のものはありませんでした。
以前、筋トレをする時に某大手メーカーのプロテインを飲んでいましたが、価格が高く1回で飲む回数や量を減らしていました。この粉飴との出会いにより自分で色々なプロテインや味を変えて飲むことが出来、価格もそうですが、味の変化もその日の気分で変更できるので大変気に入っています。

粉飴の良さはどこにありますか。

価格の魅力もさることながら、マルトデキストリンは、吸収が早く、代謝がいいのですぐにエネルギーになります。そういう意味でも、トレイルランニングには非常に相性がよく、効果的だと考えて摂取をしています。
また、筋トレの増量期には粉飴の容量を増やしてプロテインと混ぜれば甘ったるくないお手軽最強ドリンクが出来て満足しています。
増量期間中は粉飴とプロテインを50:50の割合で溶かし牛乳で割り、飲んでいます。粉飴と牛乳の相性はとても良いです。反対に減量期間は粉飴を入れずプロテインのみと糖質制限をすることで、減量が可能になります。

トレイルランニングでは、どのように摂取されているのですか?

ジェルが販売される前は粉飴とBCAA を飽和状態になるまで濃く作り、ビタミンCを追加しさっぱりさせたものをつくっていました。ほぼ今の粉飴ジェルですよね。今はジェルがあるので、もう作っていませんが、当時意外と楽しんでつくっていた記憶があります。
摂取タイミングは大体1時間おきに1食と粉飴1個が理想ですが、実際は後半食欲がなくなるので、粉飴と1食を2時間ぐらいの間隔で補給しています。
最近は、少ないカロリーでも対応できるようになってきましたので、BCAAというアミノ酸サプリと粉飴を、粉飴4、BCAAが6ぐらいの割合で持っていきます。そんなに多くは持っていきません。2000キロカロリーぐらいです。

トレイルランニングを始めたいとお考えの方は非常に多いと思います。そうした方々にアドバイスをお願いできますか。

まず認識しなければならないのは、トレイルランニングは山道を走るということです。上ったところをまた降りるわけですから、マラソンをやった人からすると「せっかく登ったのに、また降りるの?」という感覚かもしれませんし、「心が折れる」という感覚を持たれるかもしれません。そういう意味で、精神力は必要でしょう。私たちからすれば、山は登るだけではなく下りもあるわけです。
さきほども言いましたが、ロードを20キロ走れるようになって、ようやく10キロのトレランができるという状態ですから、相当きついスポーツであることは確かです。
また、トレイルランニングの基本は、自己責任です。誰も助けてくれませんので、自分の身体と駆け引きをしなければなりません。100%の力を出し切ってしまい、動けなくなってしまったら大変なことになってしまいます。体力が100あるとしても、100すべてを使わないことが大切です。余力を残して最後まで走るのが、トレイルランニングだと思います。
ゴールが見えないところでは何があるかわかりませんので、体力を温存しておくことが重要です。
その余力があるからこそ自然も楽しめるわけですし、自然と一体になった感覚を持てるのではないかと思います。

ただ、マラソンは歩いたら終わりというイメージがありますが、トレイルランニングは、歩いても全然かまいません。最初は、ほとんどの人がタイムは考えていないと思います。
タイムを追求している人もいますが、大半の人は、自分自身に挑戦しながら、レースを完走したという達成感を求めて走っています。タイムも追いたいところでありますが、まずは怪我をしないように楽しむことですね。怪我をしたら家族も悲しみますし。
みんなレースが終わった翌日は、「もう出ない」と言っているのですが、3日後には、次のレースを探しています(笑)。苦しさ2倍、楽しさ4倍という感じでしょうか。

きつさゆえに、達成感もひとしおですよね。椎間板ヘルニアで苦しまれている方も、大木さんのご活躍には希望を持たれると思います。今後のご活躍をお祈りしています。

購入はこちらから

インタビュー:トレイルランニング駿谷明宏様

危険を伴うトライアスロンやトレイルランニングで一歩先に行くには、栄養補給も慎重な準備が欠かせない。

主な参加レース

2018年 OSJ ONTAKE 100 160km(予定)
ウルトラトレイル・マウントフジ 160km(予定)
小江戸大江戸 200km(予定)
2017年 伊豆トレイルジャーニー 71km(予定)
大田原マラソン 42km(予定)
日本山岳耐久レース(ハセツネ)71km 男子総合 170位
古河はなももマラソン 42km 男子45-49歳 119位
イタリア・トルデジアン 330km 総合226位
おんたけウルトラトレイル 100km 総合103位
全日本トライアスロン宮古島大会 総合92位

自然を楽しめるのがトレイルランニングの魅力

トライアスロンやトレイルランニングを始めたきっかけを教えていただけますか。

社会人になってからはスキーをやるくらいで、30代はほとんど運動していませんでした。当時ダイエットのためにスポーツジムに行ったのが40歳くらいですから、走り始めたのは最近なんです。トライアスロンをはじめて4年ほど、トレイルランははじめて3年半ほどです。

ジムに通い始めたときは、その後トライアスロンやトレランをやることになるなんて、まったく想定していませんでした。でも、ジムで運動する知り合いができて、その中には走る人たちがいて、次第に一緒に走るようになりました。そうすると、トライアスロンやトレランをやっている人たちとも知り合って、輪が広がって仲間に入れてもらった感じです。

ただの趣味では終わらず、大会に出ることになったきっかけはありましたか?

段々と欲が出てくるからではないでしょうか。短い距離のレースに出たら、次はもう少し長いレースに出てみようか、など欲が出てくるんですよ。あとは、何かの大会に出場したら思っていたより順位やタイムが良かったりすると、次はもう少し練習したらもっといけるというモチベーションになりますよね。

私は走り始めて1年後くらいから大会に出ていました。結果を求めず、出るだけなら、キャリアがなくても出られますからね。

初めて参加したトライアスロンのレースは、「五島長崎国際トライアスロン大会」のミドルタイプ(スイム2キロ、バイク124キロ、ラン21.1キロ)でした。その初めてのレースで、なんと年代別の3位に入賞してしまい、俄然やる気になりました。

トライアスロンとトレイルランニングはまったく違うものですか。

持久力という点ではトライアスロンとトレランは同じだと思いますが、トレイルランニングはほとんどが走る運動で、トライアスロンはスイムとバイクとランというまったく違う3種類の運動をしなければならないのが大きな違いです。トレイルランニングは、山を走ることに特化しているので、体重が軽くないと厳しい競技です。トライアスロンは、体重があっても大丈夫で、むしろ体重があるほうがバイクは速いでしょう。求められる筋肉も違いますから、トレイルランニング専門の方とトライアスロン専門の方では、体型が違います。

トライアスロンとトレイルランニングは別物なんですが、トライアスロンの練習の一環としてトレイルランニングをやる方もいらっしゃいます。また、トライアスロンからトレイルランニングに転向するという方もよくいらっしゃいますね。

駿谷さんにとってトレイルランニングの面白さは何ですか。

普段は都会で生活して仕事をしている私にとって山は非日常の世界なので、走っていて単純に気持ちがいいんですよね。

それに、トライアスロンやマラソンでは、どうしても順位やタイムが気になるんですが、トレイルランニングは、自然の中で楽しめればいいという気持ちが強く、あまり順位やタイムが気になりません。

フルマラソンやトライアスロンでは、そういうことはほとんどないんですが、トレイルランニングでは、ずっと一人という時間帯がよくあります。例えば、「上州武尊山スカイビュートレイル」は、距離が約130kmあって、丸一日寝ないで山を登ったり下ったりして山の中を巡るんです。夜中に1人で山道を登るなんて、独特の体験だと思います。

東京近郊では、トレイルランニングのメジャーな練習場所は高尾山や丹沢です。でも、日本アルプスに行ったときは、自然の美しさに圧倒されて日本にこんなところがあるのかと思ったほどです。

トレイルランニングの練習は、どのような内容でしょうか。

練習は、一日中、山の中を走るしかないですよね。普段はトライアスロン用として仲間と一緒にランやバイクの練習をしていますが、イタリアには行程が330kmというトレイルランニングのすごいレースがあって、今年はそれに出場する予定です。330kmなんて初めての距離ですから、相当練習しないといけません。今年はその大会に向けて一泊二日〜二泊三日で北アルプスや南アルプスを縦走したいです。

今年は月に1回ペースで大会に出場する予定です。もちろん本番として出る気合の入った大会もありますが、本番に向けた調整や練習という目的で出るレースもあります。私にとって大会に出ることも練習の一環なのです。

競技では、必要な栄養を慎重に準備

当時は医療用としてしか販売していなかった粉飴をどのようにお知りになりましたか。

3年ほど前から粉飴の粉末を使っています。それ以前のトライアスロンをメインにやっていたときは、主にジェルを使っていました。ジェルの値段が高いことが気になってネットで情報を探したら粉末の粉飴を混ぜて自作ジェルをつくっている人がいたんです。それで粉飴の存在を知りました。

そのころから、どんな栄養をどのように、どのくらいのペースで補給すればいいのか独自に研究しましたね。

トライアスロンではどのような補給をしていますか。

私の場合は、練習のときは固形物で栄養をとることが多いですね。何も口に入らないような切羽詰まった状態にはなりませんから。大会が近づくと粉飴を入れたドリンクやジェルをつくって、栄養補給のシミュレーションもしながら練習します。

本番のときは、ボトルにジェルや粉飴やアミノ酸などを入れて水を混ぜて飲みやすくしたものを使います。バイクのときには栄養補給するものをバイクに取り付けることもできますし、途中にエイドでボトルを交換したりすることもできます。

最後まで力を出し切るために、ランのパートでも栄養補給は必要です。暑くて脱水ぎみで疲労がたまっていることが多いので、ジェルの封を切るのも面倒だし、ジェルを噛んで飲み込むのも疲れます。ですから、私は小さなジェルボトルを2つ用意して、ちびちび飲むというやり方です。

トレイルランニングでは、どのような栄養補給の装備をしていますか。

大会のときは、消費カロリーや必要な摂取カロリーを計算して、それを全部ジェルとドリンクで栄養を補給します。ただ、消費カロリーをしっかり補おうとすると、ものすごいカロリーになるんです。それを時間内に摂取したら、胃がやられてしまうので、1時間に240キロカロリーを上限に自作のジェルを持って走ります。

距離によって内容は多少変わりますが、先日参加した130kmのスカイビューでも、1時間に240キロカロリーを摂取するようにしました。その大会は数十キロおきにエイドもあり、そこで補給するエネルギーも考えて、装備するジェルの量を決めました。そのときは、荷物に10個か15個くらいのジェルを入れてスタートして、途中の補給所で同じくらいの量を再度詰めました。トレイルランニングのときは、そのジェルの封を切ってそのまま食べますが、疲れてから一気に飲むと胃がやられてしまうので、時計を見ながら30分から1時間おきくらいのペースでエネルギー補給をします。本当はアラームを鳴らすなどして、きっちり一定時間ごとにとればいいんでしょうけれど、レース中は時間の感覚が鈍って忘れやすくなります。過去には、胃がおかしくなって、口にいれたものが消化されないのに胃だけが膨れて、ハンガーノック状態になったことがあります。ですから、同じエネルギー量をとるにしても、一気に飲むより、少しずつ飲むほうがいいです。

小さめのジェルのほうが使いやすいですか。

たしかに、小さいと口に入れやすいですし、胃のことを考えれば、50キロカロリーくらいの小さなジェルをこまめにとるといいのですが、ゴミとなるパッケージが増えるという問題が発生します。トレイルランニングのときは、とにかく身軽でいたいので、パッケージのゴミもできるだけ少なくしたいのです。悩ましいですね。

粉飴の粉末だけを持って走り、途中の水道で水をもらって粉飴を溶かすというのはいい考えですよね。水はどこかしらにありますから。レースでは時間の制約があって無理かもしれませんが、私も普通の登山のときにでも、ボトルと粉末だけを持っていくのをやってみようと思っています。

粉飴の良さはどういうところだと思いますか。

まず、価格の安さですよね。私は栄養補給を作業だと思っているので、美味しいに越したことはありませんが、特に味を期待しません。でも、市販のものは味が濃いですよね。

粉飴は成分がシンプルで、自分の好みに調合して使うと、自分でわかっているという感覚があるので安心ですよね。

ダイエット目的でトライアスロンにチャレンジする方もいらっしゃいますが、さらに糖質制限ダイエットをする方もいます。どのようにお考えですか。

私も普段の生活では炭水化物を抑え気味の食事をとりますが、運動しているときは別ですよ。運動していない方がダイエットのために糖質や炭水化物を減らすのは理解できますが、私の場合はパフォーマンスが目的ですから、それに必要な糖質や炭水化物はちゃんととります。栄養について知りたいと思ったら、ネットには個人のブログから専門家の研究発表まであるのに、テレビの情報番組の影響が大きいんでしょうね。

トライアスロンやトレイルランニングをしていると、日常生活では気が付かなかったエネルギーの大切さについて身をもって知ることになります。長いレースで補給がうまくいかなくなると、筋肉分解が起こります。そうすると、ものすごい筋肉痛になるんです。レース後はもちろんですが、レース中からもすごく痛くなってパフォーマンスが上がらなくなるんです。そういう経験をして何とかしようと思って調べると、栄養の正しい取り方に行きつきます。

トライアスロンやトレイルランニングをする方が増えているようです。

ここ数年でとても増えましたね。NHKでも耐久レースの番組があったり、ジャングルや砂漠のレースにも日本人が出場したり、年齢層も幅広くなりました。年代でいったら40代がボリュームゾーンかもしれないですね。経営者でトライアスロンをしている人も多い気がします。ビジネスの成功とトライアスロンにどれくらい関係があるかわかりませんが、ビジネスにしてもトライアスロンにしても、集中できるタイプなんでしょうね。

トライアスロンをやる人の中には、楽しめればいいという人もいれば、頑張った末の結果を知りたいという人もいます。どちらに軸足を置くかによって取り組み方が変わってきます。目標に向かってひたすら頑張るという点では、経営者がトライアスロンに向いているというのもわかる気がします。

トライアスロンやトレイルランニングは、屋外で自然を相手にするスポーツなのでけがをすることもあるし、危険も伴います。ですから、栄養補給も慎重に準備をしておかないといけないと思います。行き当たりばったりでもある程度のところまではいけますが、その先にいくには慎重な準備が欠かせません。

インタビュー:ウルトラマラソン&トレイルラン藤田 慎一郎 様

フリーランスの写真家として活動される中、健康のためにとはじめたジョギングから、数年後にはウルトラマラソンに挑戦されたという藤田慎一郎様。
ウルトラマラソンを人生にたとえ、あえて苦しさを味わうことも人生には必要であり、仕事にも生活にも生きていると語っていただきました。アマチュアランナーでありながら、ウルトラマラソン、トレイルランを通じて、充実した人生を歩む藤田様にお話しを伺いました。

主な参加レース

2017年予定 スパトレイル(6月)
おんたけウルトラ100km(7月)
TDS(8月)
小海100(9月)
2016年 スパトレイル72km
上州武尊スカイビューウルトラトレイル129km
2015年 美ヶ原トレイルラン80km
ハセツネカップ71.5km
2014年 野辺山高原100kmウルトラマラソン
2013年 四万十ウルトラマラソン100km

健康のために、ジョギングから始められたとお聞きしました。

私はそれまでスポーツ自体ほとんど経験がなく、2010年ごろ、健康のためにジョギングから始めました。走っているうちに楽しくなり、走り始めて1年ぐらいで「青梅マラソン」(30キロ)にチャレンジし、その後、フルマラソンを飛び越え、四万十ウルトラという100kmのレースにでてしまいました。そして、ウルトラマラソンと呼ばれる100キロ以上のマラソンやトレイルランに魅せられ、現在はそうしたレースに年に何度か参加させていただいています。

マラソンよりもさらに過酷なウルトラマラソンに挑まれたのは、どのようなきっかけがあったのでしょうか。

あくまでイメージですが、42.195キロのマラソンは、基本的にタイムを競うものなので、ずっと同じペースを保ちながら走るわけですが、それがなんとなく辛い気がしました。100キロ以上のロードレースやトレイルランは、同じ距離であったとしてもコースによってタイムは全然違いますし、そのときの状況によっても大きく違います。
また、100キロともなると、一定のペースで走り続けるのは私には不可能ですから、途中で休んだり、歩いたり、レース自体を楽しみながら参加しています。第一、トレイルランは、上りの坂道で走ることなどできませんから。

100キロのロードレースは本当にきついですが、この苦しさを乗り越えることができれば何でも乗り越えられる気がします。レースが終わったあとのお風呂や食事は充実感でいっぱいになりますし、普段からストレスを自分自身に与えておけば、ストレス耐性もつき、なんでもできる気がします。

ウルトラマラソンの魅力を教えていただけますか。

まず言えるのは、100キロ以上のロードレースに参加する人たちは、練習を積み重ねてきた人しかいないということです。中途半端な気持ちで参加することはできませんから、この日のために準備し続けてきた人たちの集まりです。スタートラインに立ったときの雰囲気といいますか、この人たちと同じスタートラインに立っているというだけでも参加してよかったと思えます。
ですから、参加者は年代も幅広く、心身ともに充実されている40歳代、50歳代のベテランの方々もたくさんいらっしゃいますし、女性もかなり多く参加されています。
おかげさまで新しい友人もたくさんできました。みんな同じ目標をもっていますから、一緒に練習したり、コミュニティをつくったりしています。
みなさんストイックで、勉強熱心ですから、得るものもたくさんあります。

お仕事への影響もありましたか?

私は写真家で、昔、縄文杉の撮影をしたことがありましたが、そのときは肉体的にも精神的にもつらかったのですが、写真家としてのテリトリーも広がったと思いますし、今なら体力的にも大丈夫だと思います。

競技中、または練習中の栄養補給について教えていただけますか。

100キロともなると10時間以上かかりますので、私には、少なくとも1時間に100キロカロリーの栄養が必要です。走っているときは、タンパク質は不要で、糖分とミネラルが大切だと思います。
粉飴の場合だと、水100CCに粉飴250gを溶かし、乳酸菌飲料(濃縮)60CCとレモン汁でフレーバーをつけて、ゼリー状によく混ぜます。粉飴は1グラムで約4キロカロリーなので、これで約1100キロカロリーの栄養分は確保できます。
目安として1時間に100キロカロリーをベースに摂取するようにしています。大切なことは、必ず1時間おきに摂取することです。体に入れても消化・吸収するのに時間がかるからです。2時間おきに倍のカロリーを摂ってもだめです。実際のレースでは、タイマーをセットして、45分に100キロカロリーを摂るようにしています。
その点、粉飴は他の食品と比較しても吸収が早く、すぐにエネルギーになってくれますから、非常に重宝します。
ただまとめてゼリー状にしておくと、一度にどれだけ摂ったか分かりにくいので、本当は小分けにしたほうがいいと思います。私も、5個パックになっているパンを利用することもあります。

栄養補給に関しては、個人によって差があるものですか。

栄養補給に関しては、トップ選手でも、様々なお考えをお持ちです。個人によっても適しているものとそうでないものもありますから、自分に適したものを選ぶことが大切です。おにぎりがいいという人もいれば、菓子パンがいいという人もいます。第一、好きなものでも、丸一日同じものを摂っていたら飽きてしまいます。

他に何かこだわられていることがありましたら教えてください。

ウェアにはこだわるようにしています。発汗も激しいですから、天候や状況に応じた、ウェアリングを含めた準備はとても大切です。
特にトレイルランは、山登りの要素も含めたレースですから、自分で様々なことをマネジメントしなければなりません。食料はもちろん、ファーストエイドキットと呼ばれる自分を守るためのものは自分で準備しなければなりません。

貴重なお話、ありがとうございました。